平成22年度学校評価(自己評価)の結果をお知らせします。 校長 岩 ア 義 宣
保護者の皆様、地域社会の皆様には、日頃より本校教育活動にご理解とご協力を頂き、心より感謝申し上げます。年度末にあたり、今年度の教育活動を振り返り、成果と次年度の取り組みをお知らせいたします。また、区教育委員会が行いました保護者アンケートのうち、5,6年児童も答えている項目について「保護者意見」と「5,6年児童意見」と「本校教員意見」を並べたグラフと表を添えましたので合わせてご覧いただければ幸いです。
今後とも、浜田山小学校の教育活動がより一層充実するよう、教職員一致して取り組んでまいりますので、これまで同様にお気付きの点をお知らせくださるようお願いいたします。
1.教育活動全般について
保護者の方からいちばん多く頂いたご意見は、保護者が先生と話す機会を多くしてほしいということでした。PTAの会合でも、立ち話の中でも、何人もの方々からご意見を頂きました。11月,12月に個人面談があるので教育活動8カ月分の様子を話題に出来てもこれからどうするという話が出来ないというご意見です。このことは担任も同じ考えでした。
そこで、来年度は、4月に希望者個人面談、11月に全員個人面談の期間を設けることとしました。また、各学期に2回の保護者会または懇談会を設け、うち2回は授業参観とのセットにし、授業参観の回数も増やしました。
2.学力向上について
学び合い学習を通して、自ら考え表現できる児童の育成を目指してまいりました。3〜6年生を対象に区が行った調査によれば、国語も算数も区の平均値を上回る結果であり、文を書くことが好きな子、計算で答えを導き出すのが好きな子が目立ちました。算数では、計算すれば答えがひとつに定まるというタイプの問題を解き進める力は見事なものがあります。また、自分の考えを書くときのしーんとした雰囲気はどの学級にも共通していて、浜田山小の子の特徴とも言えます。
課題はコミュニケーション能力の向上です。これは知的好奇心を呼び起こす授業の内容と、考えた内容を伝えあう授業形態の両面で、工夫改善を図ります。また、急いで考えるのが苦手な子やゆっくり考えた方がよく分かる子への指導を工夫します。なお、国・都・区の学力調査に変更があり、学力の様子の推移や変遷をデータで検証する方法を、新たに検討します。
3.心の教育について
児童の人権意識を高めることを目的に、日々指導してまいりました。それでも落ち着かない状況の学級があり、ご心配をお掛けしました。この事態に対して多くの保護者の方から心配の声だけでなく提案や協力の声を頂いたことに感謝申し上げます。
これはご意見をくださった保護者の多くの方がほぼ共通して話された内容です。先生は、指導が必要な子に指導するのは当然だが、教室の中で目立ちはしないが学習規律を乱すこともなく一生懸命勉強しようとしている子に対してもっと気を配ってほしい、目をかけ声をかけて貰えることで頑張ろうとする気持ちが維持されるから、と。教職員一同、この願いを心に刻み、指導に当たってまいります。
いじめ問題の早期発見については、児童対象のアンケートを3回実施しました。7月には50人の児童から訴えがありましたが、いじめとは何かを指導し、自力解決を支援し、担任が聞き取りや指導をして解決を助けた結果、12月には28人、3月には5人の訴えとなりました。本人からの訴えがないケースでも学年学級での見守りを継続するなどして、いじめの早期発見と早期解決を図りました。このアンケートは新年度も継続して実施します。また児童の健全育成を語るデータを整え検証していく方法も検討します。
なお、学級が落ち着かなくなる状況について、学校としては次のように考えます。
表面的に安泰に見えている学級でも担任が水面下で体を張って指導しているので担任が気を緩めたら一気に落ち着かなくなる心配はある、クラス替えに伴って児童の間のルールが一時的に不統一になり共通のルールが成り立たたずに落ち着かなくなる面がある、この先生の前で良くても別の先生の前ではと言うのでは良くない、どの子にも個別の事情や状況があるので全員一律に指導できることと個別に配慮することがある、と考えます。だからどんな教育活動においても、学年の担任が一致した姿勢で指導の徹底を図っていくことと、保護者の方々と連絡を取り合って指導の徹底を図っていくことを大切にしていきます。
4.体力向上について
持久力と瞬発力の向上は、ここ数年の浜田山小の課題でした。今年度の3〜6年生対象の体力調査結果でも、20mシャトルランと反復横跳びの平均値が劣っていて、課題解決に工夫改善が必要であるのが分かります。体力は体を動かす機会を増やせば向上します。規則正しい生活リズムと、栄養や分量のバランスがとれた規則正しい食事の積み重ねは体力向上の基礎になります。体育の授業時間や休み時間の運動だけで体力向上を図れる訳ではありません。学校教育以外でスポーツチームに入ったり家族で定期的に体を動かしたりする児童もいます。
運動機会を増やすきっかけの一つとして、長縄の連続跳びが推奨されています。児童数の割に狭い浜田山小の校庭です。これも一策と考えます。現在、高学年の記録は6年3組の5分間に482回、低学年の記録は5分間に314回、6分区の記録は永福南小6年生の600回です。友達を非難せず高め合うことで記録更新できるので、健全育成上も有効と考えています。
5.特色ある教育活動について
今年度は、保護者の方々や学校支援本部に協力いただいての読み聞かせや、幼稚園・保育園・中学校との交流活動を通した心豊かで想像力や感性をはぐくむ活動、1年生から6年生までの縦割り班活動を通した人とかかわり社会性やリーダーシップをはぐくむ活動、学校支援本部と地域社会の方々に協力いただいてのビオトープや緑のカーテンなどの環境学習を通した自然と共に生きていく感覚をはぐくむ活動を取り上げました。
読み聞かせは多くの方のご協力により、今や定番の活動となりました。縦割り班は学校の中での活動をベースに善福寺川緑地への半日全校遠足を実施しました。中学校との学校を単位とした交流は果たせないままとなりましたが、新1年生を招く幼稚園や保育園との交流活動は約100名の園児と一緒に楽しい時間を過ごせました。環境学習については全学年で動植物を育てる活動を行い、その集大成の一つとして学校支援本部と保護者の方の協力のもと、緑のカーテンの学習成果をエコプロダクツ環境展示会に出展しました。これらの活動は来年度も継続して行います。
6.危機管理について
危機管理には多岐にわたる側面がありますので、ここでは、緊急連絡体制について述べます。緊急連絡の方法が電話連絡網によるため、764人636軒へ連絡をするには時間がかかり過ぎ、緊急対応として役に立たないとのご指摘が多数ありました。運動会を実施する、延期する、のように電話が来ると分かっていても時間がかかるとの実態から、メールによる情報配信の導入を提案いただきました。現在、メールによる一斉配信システムの導入は区の計画になく、校長会の中でも意見が分かれました。個人情報のメールアドレスを学校が取り扱うことについて法的な整理も必要ですが、緊急事態への対応を考えれば何らかの前向きの対応が必要ですので、PTA役員会、常任委員会、学級委員会で再度検討いただき、同意いただける方からだけでも何らかの方法で導入し、ホームページ上で速報できる方法も工夫改善します。なお、先日の震災のように通信手段と交通機関が使えない状況では、児童が一人で不安を抱えて過ごすことのないことを基本に据えて対応していきます。
7.小中一貫教育について
保護者の皆様のアンケートで、小中一貫教育と特別支援教育について説明が不十分だとのご指摘を頂きました。あらためて進捗状況や現在考えているところをお伝えします。
浜田山小からいちばん進学者が多い高井戸中を一貫教育の関係校として考えています。ただ、小学生と中学生が一緒にイベント的な活動を行うとか、双方の先生が行き来して授業するとかの活動はしておりません。小学校と中学校の校舎を一体化するとかの小中一貫教育も考えてはいません。
小学校と中学校の9年間を通して、例えば「言葉で考え、言葉に表現し、意思の疎通を図ろうとする態度と能力の育成」のような大まかな方針を、関係校が意識し指導にあたることが必要だろうと考えています。具体的な活動はこれから決めていきますので、順次お知らせいたします。
8.特別支援教育について
学校だより6月号に述べたとおり、指導に関わる大人たちが「困った子」から「困っている子に」子どもの見方を変える必要はあります。しかし、現実的にどのような接し方をするのがよいのか悩むとの声も多数いただきました。これは教員の側も同じです。学習支援員の手配は区にお願いしていきますが、それで解決する話ではないからです。ですので、特別支援教育の全体像についてともに勉強できる場を設けていきたいと考えています。
個別の子育て相談は、随時お受けしますので、担任でも、スクールカウンセラーでも、保健室でも、校長室でも声をお掛けください。学校評価(自己評価)には直接関係がない話で恐縮ですが…、今は小学生でも、この子はいずれ中学校を卒業し、いずれは社会に出て自立していくのだと考えたとき、今は大丈夫と考えるより、今のうちに出来ることは何かを考えるほうが大切ではないでしょうか。今なら出来ることがあるのだと思います。