第5回演劇体験教室
6月15日

永井 愛さんによるダンスの授業

「場を作り、場を支える」


今日の授業の確認。

「今日のめあては、みんなで協力し合って場を作り、場を支えるということです。即興劇って知っていますか。今日は、台本なしで劇を作ります。」

まずは、「映画館」という場を作る設定。

5人が一人ずつ順番に入りながら映画館という場を作っていきます。もちろん、出てくる5人は知らない人同士です。1人目の人の様子を見て、分かったら2人目、3人目……というように前の人をよく見ながら入っていきます。
 
今度はどこだか分からないという設定。1人目の人の動きを見て、2人目の人が場を想像した動きで入っていく、また2人目の動きをよく見て3人目が動きを考えて入っていくうちに、だんだん教室という空間が別の空間に見えてきます。そして5人目の人が大きなこえで場所を言っては入り、話しかけ、劇を作っていきます。
このグループは、1人目がサッカーのリフティングをしながら入っていき、2人目は椅子に座って様子を見、次の人もサッカーらしきことをして……というようになり、結局「サッカー場」ということになりました。台詞を言うことにより、男の子たちはサッカーを練習している人、女の子2人は、監督またはマネージャーという設定になっていったようです。
他には、「○○さんの家」という設定もありました。互いに台詞をやりとりする中で、お互いの関係がはっきりするように演じていきます。普段ありそうな人を演じるのですが、やってみるとなかなか難しいです。




次は、「エレベーター」。

「先程と同じように順番に出て行きますが、前の人の様子をよく見てください。それぞれの事情をもった人がエレベーターの前に立ちます。勿論全員知らない人同士です。次に、エレベーターに乗り、間もなくすると突然エレベーターが止まります。止まったらどうするか、やってみます。」

課題を聞く様子もなかなか真剣です。

 
おじいさんがいたり、時間を気にする人がいたり、テープで仕切られたエレベーターの中で、それぞれの別の人になりきっています。
エレベーターに乗ったところで、みんな知らない人同士のはずが、つい、「何階ですか?」「5階お願いします」などと、自然に話してしまったりして、知らない人同士を演じるのもなかなか難しいものでした。
 
1組の最後は、エレベーターに乗りたい人がみんな乗るということをしました。エレベーターが止まってしまった時点で、それぞれが思い思いの行動をとっていました。
2組の最後の組は、もっと臨場感を出そうとがんばってみました。本当にエレベーターに閉じこめられたらどうするか、見知らぬ人同士(という設定)の5人が、壁をたたいたり、声をそろえて助けを求めたり、扉をこじ開けようとしたりしました。回を重ねるごとに、よりよくなっていくのが分かりました。
 

 



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