小学部第6回卒業式が行われました。

3月25日木曜日、小学部第6回卒業式が挙行され、133名の児童が小学部を旅立って行きました。今年の卒業生は本学園が杉並区初の小中一貫教育校として開校した年に入学した児童です。正しく、黎明期の本学園の文化、伝統の土台を築きながら成長してきた児童たちです。

都市部にある本学園は、小中一貫教育とは言っても、3分の1の児童は受験をし、私立、都立中高一貫校等に進学して行きます。私にとっては3分の1の児童とお別れになってしまう日になります。学園を本当の意味で旅立って行く児童の幸せを心から祈りたいと思います。

4月7日に中学部に入学してくる3分の2の児童については、しっかりと連続性のある教育を進め、それぞれの夢の実現の為に必要な力を磨いていきたいと思います。
改めて133名の卒業生の前途を祝したいと思います。

 

以下、学園長式辞をご紹介します。

式辞

神田川沿いの桜が咲き誇る、この春のよき日、小学校の全課程を修了し、晴れの日を迎えた133名の卒業生の皆さん、御卒業おめでとうございます。
また、温かい愛情をもってお子様をここまで育ててこられた保護者の皆様、大きく成長されたお子様の姿に、喜びをかみしめておられていると思います。
さて、卒業生の皆さん、この6年間で皆さんは、普段の学習はもちろんのこと、さまざまな活動を通して、将来、たくましく生きる為に必要な知識などを習得するとともに、クリエイト・コミュニケイト・チャレンジという三つのCのつく英単語で表す学園魂を磨いてこられました。その心身ともに逞しく成長した凛々しい姿を今、この壇上から見ることができ、心から感動しています。
また、本学園の開園と同時に入学してきた学園第1期生ともいえる皆さんは、正に、この学園の歴史・伝統を築きながら成長してきました。
残念ながら、本年度は、戦後、我が国が経験した事のない、新型コロナウイルス感染症の危機的な流行の中で、弓ヶ浜移動教室の中止やこの卒業式を始め、運動会、学芸発表会といった、皆さんの成長した姿や自分たちの目指すべき姿を下級生に見せることができる様々な行事の縮小などを決断しなければなりませんでした。
きっと、皆さんは、寂しく、やり場のない思いをされたのだと思います。しかし、そのような中でも、皆さんは、下を向くことなく、仲間と支え合いながら、学びを止めない努力を日々、続けてきました。結果、これまでのどの卒業生よりも、困難を乗り越えていく推進力やしなやかさ、仲間を思う心等をはぐくんできました。
そのように心身共にたくましく成長された皆さんの巣立ちにあたり、お祝いと期待の気持ちをこめて、私から「はなむけの言葉」を送りたいと思います。
それは、現在、地上400キロメートルにあり時速約2万8千キロメートルで地球をまわる国際宇宙ステーションに滞在し、研究等を続ける宇宙飛行士、野口聡一さんの「宇宙少年」という著書に書かれている「挫折もまわり道も、全ては夢に向かうエネルギー」という言葉です。
皆さんも学んだように野口さんは、宇宙に魅せられ、小学校1年生の時の作文に、将来、宇宙飛行士になるという夢を書いたそうです。その後、高校の時にNASAによるスペースシャトルの初めての打ち上げを見た事から漠然としていた夢が実現すべき目標に変わります。その後、その夢・目標を胸に、いくつもの失敗・挫折を味わいながらも、挑戦を続け、40歳の時に初めて宇宙に滞在するという長年の夢を実現しました。それは、小学校1年生から数えてなんと34年目になります。
これから渡される今年の卒業文集には、小学部の6年間、皆さんが温めてきた「動物も飼い主も笑顔にできる獣医になりたい。」「海外を飛び回る商社で働きたい。」「医師になって社会に貢献したい。」など、沢山の夢や将来の目標が書かれています。
しかし、夢の実現に向けて一歩一歩進む中では、越える事に手間取る、さまざまな壁にぶつかるものです。その壁は、これから進学する中学部・中学生の時にも、今回の新型コロナウイルスの突然の流行のように、容赦なく、そして前触れもなく訪れるかもしれません。
宇宙飛行士の野口さんは、同じ著書の中で、そのような壁にぶつかった時の心構えを、
「夢を目指す道のりの中では、いろいろな事が起きるものです。時には怖さや不安にかられることもあるでしょう。でも怖さや困難に負けてしまうと先に進めなくなってしまいます。そうやって夢を諦めてしまう人もいるかもしれません。でも怖さも不安も、その正体は自分自身の心の中にあるのです。怖さの正体に向かい合い、その先にあるゴールを見通せば、きっと乗り越えるきっかけをつかむことができる。」と記しています。
皆さんの進学する中学部・中学校は、夢の実現を目指す為に必要な力と心を様々な体験や学習の中で磨いていくところです。夢の実現にとって無駄だと思える勉強の中にも、将来、生きて役立つ事がたくさん眠っています。
また、一生懸命、勉強してもなかなか成果が出なかったり、努力が報われず部活動のレギュラーになれなかったりすることなど、挫折感を味わったり、深く落ち込んだりすることもあるのだと思います。そのような時こそ、先ほど、ご紹介した野口さんの「挫折もまわり道も、全ては夢に向かうエネルギー」という言葉やアドバイスを思い出し、失敗を恐れず、逞しく乗り越え、心身ともに成長していっていただきたいと思います。
将来の夢が、今、漠然としている人は、中学部・中学校での生活の中で焦らず見つけていただきたいと思います。頑張ってください。結びとなりますが、本日、ご参列いただきました保護者の皆様、本学園で、皆様のかけがえのないお子様をお預かりして、我々教職員一同、精一杯、愛情を注ぎ、教育に当たってまいりました。中には至らぬ点も多々あったかとも存じますが本学園の教育に対して温かいご理解とお力添えをいただきましたことに、心より感謝申し上げます。合わせて、今回、新型コロナウイルス感染症の予防対策のため、このような形で卒業式をしなければならなかったことをお詫び申し上げます。また、個多忙の中、ご参列をいただきました本学園の教育を日頃よりお支えいただいております学校運営協議会、学校支援本部の皆様に心より御礼申しあげます。

卒業生の皆さん、そろそろお別れの時がきたようです。本学園中学部に入学される方については、4月7日、この大アリーナで再びお会いしましょう。心待ちにしています。また、他の中学校等に進学される皆さんについては、本学園小学部はいつまでも心のふるさとです。遠慮せずに、訪ねてきてください。それでは、卒業生の限りない前途を祝して本日の祝辞といたします。

令和3年3月25日
杉並区立杉並和泉学園 新泉和泉小学校長
田中 稔

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