5月 

平成29年度 健やかな成長と間違う経験を大切にした教育

 学校生活や新しい担任、学級にも慣れてきました。子供たちは、緑の芝生の校庭ではだしになって元気に遊んだり運動会の練習をしたりしています。

 5月5日は子どもの日、こいのぼりには、子供たちの健やかな成長を願う気持ちが託されています。
これは、私がまだ教師として駆け出しのころ先輩の先生から教わった詩の一部です。

教室は まちがうところだ
   みんな どしどし手をあげて
   まちがった意見をいおうじゃないか
   まちがった答えを 言おうじゃないか
   まちがうことを おそれちゃいけない
   まちがったものを わらっちゃいけない
   まちがった意見を まちがった答えを
   ああじゃないか こうじゃないかと
   みんなで出しあい 言い合うなかで
   ほんとのものを 見つけていくのだ
   そうしてみんなで 伸びていくのだ
            (作 蒔田晋次)

 子供たちは、いつもできるようになりたくて、ほめられたくて一生懸命です。だから、間違えることは、自分のすべてを否定されたように傷つき、間違うことをとっても嫌がります。人と違うことはだめなことと思っている子が多く、自分の意見や思いを言おうとせずにいるような気がします。もちろん自分勝手な意見を通そうとすることは間違いです。しかし、そうした思いもぶつけながら間違いと気づくところが学校です。だから、多くの仲間と出会い、学ぶ意味があります。間違うからこそ、正しいことは何だろうと深く考えることができます。本当の個性とは、そうしたぶつかり合いの中でこそ培われていくものだと私は思うのです。

 一方で子どもたちを取り巻く社会や大人たちも昔に比べ忙しくなり、間違いや人と違うことを許さなくなった気がします。間違うことを叱るだけになってはいないでしょうか。子供たちが無用に争ったり競い合ったりせず、自分にできることを力一杯やっているときには、穏やかでとてもよい雰囲気が生まれてきます。子供は何か間違ったり失敗したりした時に、必ず大人を見ます。その時、悠々として受け止めることでもその思いは伝わっていくものです。どうしても言っておきたいことがあった時には、しっかりと向き合ってゆっくりと静かに話し、どうすればよいのか一緒に考えていきたいものです。

 子供たちの健やかな成長を願って、こうした学校にしていきたいと改めて強く思っています。
                        

平成28年度 よく遊び よく学べ 放課後等の遊び場スタート

 5月、芝生の緑が美しい季節となりました。4月22日(金)から火曜日と金曜日にランドセルを置いたまま、午後5時までの放課後遊び、水曜日の朝午前7時30分から遊べる朝遊びの事業がスタートしました。たくさんの子供たちが芝生の校庭で、おにごっこやボール投げ、サッカーやバスケットをして遊んでいます。ちがう学年や学級の友達や男女が一緒になって遊ぶ姿もたくさんあり、本当に楽しそうです。

 かつて、子供は、地域の中で遊び、いろいろな友達に出会い、遊びの経験の中で社会性を育んできました。私も近くの空き地や林で、放課後になると基地を作ったり、木の実や草花を摘んだり、虫を捕ったりして日の暮れるまで遊んだ記憶があります。学年を超え、自由な空間の中で工夫をして遊んだり、いろいろな友達とかかわったりしたことが、人としての大きな学びとなって子供たちの心の成長となっていました。しかし、都市化や社会が変化する中で、そうした地域での遊びの文化が失われてきています。

 高井戸小の子供たちに遊びの文化を取り戻していきたいという思いで、この遊び場の事業をスタートしました。遊びの中で学べることは、生涯にわたりかけがいのない生きる力となっていきます。6月からは、学校図書館も居場所の一つとして開放したいと思っています。

 ぜひ、この趣旨に賛同してくださる保護者や地域の方にボランティアとして登録していただき、子供たちの遊びが豊かに展開できるお手伝いをしていただけると大変ありがたいと思っています。どうぞ、ご協力のほどよろしくお願いいたします。

H27年度 授業を大切にする学校 豊かな学びの力と自信を育てる

 風薫る5月、 校庭は、緑の芝生が一面に広がり、子供たちは裸足になって元気よく休み時間駆け回ったり、運動会の練習をしたりしています。4月25日(土)の創立140周年記念航空写真の撮影におきましては、保護者や地域、同窓生の皆様の約600名にご参加いただき、子供たち595名と合わせて、1200名からの記念写真を撮ることができました。創立140周年記念の年のよいスタートとなり、心より感謝申し上げます。

 さて、学校の中心は豊かな学びを通して広い意味での学力を育てることです。授業を通して、単に漢字や計算などの技能ができるようになるだけではなく、授業で一人一人の子供たちが「わかった!」「なるほど!」「できた!」と自分の力を発揮し、考え方や学び方を身につけ、学ぶ意欲を高め、自信をつけることです。つまり、子供たちが自分から問題意識をもち、進んで学ぶ豊かな学力をつけていくことです。

 平成26年11月に「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について」(諮問)が国から出され、今後の教育の方向が示されました。その中でどのように学ぶかという学びの質や深まりの重視や課題の発見と解決に向けた主体的・協働的に学ぶ学習(アクティブラーニング)、そのための指導方法等の充実が述べられています。変化の激しい国際化の時代だからこそ、よく教えて分からせる教育から自ら学び創り出していく教育が求められているのです。
高井戸小学校でも、そうした主体的な学びを大切にし、質の高い授業を展開させていきたいと思っています。授業の中では自分から進んで手を挙げて発表する子もいれば、じっくりと自分の中で問答し考えている子供もいます。そこで、そうした子供たちに学びの方向付けや価値付けをしていくために、ノートの指導を通してていねいに行うようにしています。黒板を写すだけでなく、自分の考えや感想を書くことや自分なりに工夫して書くことを大事にしています。書くことは、表現力だけでなく思考力を高めます。一年を通し、子供たちへのよりよい授業を展開して、豊かな学びと自信を育てていきます。

 ご家庭でも子供たちのノートを見ていただき、よい考えが書かれているときには、ぜひ、声をかけていただきたいと思います。

H26年度 1年生が上級生を育てる 学校が街を育てる

 風薫る5月、若葉が美しく輝いています。4月に入学した1年生は、上級生に混じって元気に遊んでいます。6年生の担任に「子供たちはどうですか。」と尋ねると、「1年生のおかげでぐんと成長しました。」という答えが返ってきます。毎日、登校してくる1年生を迎え、1年生の世話をする中で、最上級生としての自覚とやさしい気持ちが子供たちの心を成長させ、多くの人とのかかわりは、学校教育の素晴らしいところです。

 さて、本校では、今年度、よく考えることと表現力を重視した授業に取り組んでいきます。劇作家の平田オリザ氏の言葉を借りると、小学校高学年になっても「単語でしかしゃべらない子供たち」が本校でも増えています。優しい周りの大人たちが気持ちを察して代わりに話したり指導したりする中、人とのトラブルを嫌がる子供たちは、表現する必要性や意欲が低くなってきています。また、大人に都合のよい子は、自分の言葉でしっかりと考え表現するより、むしろ、だまって言われたことに反応するようになってはいないでしょうか。

 これからの国際化社会を切り拓く人として、一番に求められることは、人と豊かに関わり、自分で考え、自分の言葉でしっかりと表現する力です。そこで、本校では、?表現したい、伝えたい感動や思いをもてる体験を多くもたせること ?人と人とがしっかりと関わり言葉で表現し受け止めること ?読書や授業を通して豊かな表現にふれること、を大切にして教育を進めていきます。今年度から3年間、東京都の言語能力推進校にも指定されました。
子供たちが、豊かな言葉の使い手として進んで自分を表現し、関わる力がもてるよう、地域やご家庭とも連携して育てていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

校長 鶴巻景子

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