9月

平成29年度 ICTを活用した授業とこれからの教育

 2学期が始まり、元気な声が学校に戻ってきました。実りの秋です。子供たちが充実した学校生活の中で、力をつけるよう、教職員一同、力を合わせて取り組んでまいります。
 さて、科学技術の進歩に伴い、身近にコンピューターやスマートフォンが普及し、子供でもそれらを簡単に活用して、瞬時に様々な情報を得ることができる時代になりました。
 学校でも、現在、タブレットや電子黒板、電子教科書、書画カメラ、デジタルカメラがすべての教室に設置され、コンピューター室のパソコンもすべてタブレット式に入れ替わりました。そのため、タッチペン一つで瞬時に学習に必要な教科書ページや関連した映像資料を電子黒板に提示することや、子供たちが描いたノートを全体に映して交流することができます。NHKの教育番組も必要であればいつでも放映し、話し合うこともできます。また、子供たちもこれらの機器を活用して、自分で調べ、友達と情報を共有し、まとめたり、発表したりすることが一層たやすくなりました。
 ICTの活用は、今まで以上に授業をわかりやすくできるだけではなく、子供たち自身が様々な情報を活用しながら創り出していく主体的な教育への転換となってきます。そのため、より一層、覚えることより
考える力の育成が求められます。また、一方で、映像ではなく文字から考え想像したりする読書やバーチャルの世界ではなく実際に手足を動かして体験していく学習、情報モラルの学習もとても大切になってきます。
 この夏、教員もICTを活用した授業の研修を行いました。その成果を生かしながら、9月の学校公開でも活用していきます。子供たちの夏休み中のコンピューター室の開放に12日間で、延べ431名が利用していました。
 新しい教育の時代がやってきています。これまでの教育の良さを生かしながらも、ICTを活用しながら、よりよく生きる次の時代の教育を考え、教育の転換と質の向上を図っていきたいと思っています。

H28年度 力を合わせるからこそ発揮される 大きな力

 この夏は、リオ五輪に感動をたくさんもらいました。バドミントンなど日頃テレビで見ることの少ない種目も、楽しんで見ました。何よりも小学校から高校1年生まで器械体操部だった私にとって、特に体操の競技は夢中になって見ました。男子体操団体金メダルはもちろんのこと、女子体操団体4位には本当に感動しました。一つの技ができるようになるまで、どれだけ失敗しながら練習を重ねてきたのだろうかと、昔、夢中になって跳馬を繰り返し練習した日々が重なり、オリンピック選手が難しい技や着地が決まるたびに、思わず拍手しました。

 また、陸上男子400メートルリレーの銀メダルも心に残りました。400メートル37秒60のタイムは、今季の記録を3秒近くも縮め、日本記録はもちろんアジア記録となる素晴らしい記録です。100メートル自己最高記録10秒台の選手が、4人のチームでバトンをつなぎ走ることで、1人9.40秒平均となる速さになるのです。すごいことです。100メートル世界1位の選手たちに迫る走りに本当に感動しました。互いを信頼し加速したまま渡す
素晴らしいバトンパスは、一人では出せない記録を生み出しました。

 どちらの競技も個人で戦う種目の多い競技にもかかわらず、団体となると日本の力が発揮されるのです。練習を尽くし、互いに信じ合い、協力してベストを尽くす、そういった力が集まって素晴らしい記録になりました。日本ならではの素晴らしいことだと思います。

 今日から2学期が始まります。勉強やスポーツは、一人一人の練習や努力が必要です。しかし、学校で学ぶということは、時には仲間と競い合い、共に協力し学び合うことで、自分一人で学ぶ以上に素晴らしい力が育つことです。得意なことはリーダーとして友達をリードし、苦手なところは教え合い、共に育つ場所でありたいものです。そうした学校風土が、子供たち一人一人の力を持っているもの以上に高め、400メートル37秒60の記録のように伸びていってほしいと思います。

 2学期も、教職員全員が一つになって協力し、子供たちのために努めてまいります。どうぞよろしくお願いいたします。

H27年度 「声をかける」 人がつながり子供たちを育てる地域・学校

 この夏は、1945年8月15日の戦争終結から、2015年戦後70年という節目の年を迎え、様々な報道がなされました。戦後、日本は大きく発展し、科学技術が進み社会も豊かになってきました。その一方で、この夏は子供たちを巡る痛ましい事件の報道も多くありました。考えさせられることが多かったのは私だけではないと思います。

 社会の豊かさは、自然や人のペースを離れ、コンピュータや社会の流れのペースで進み、大人も子供も「忙しい」ということが当たり前のようになってしまっていないでしょうか。そのために、本来のやさしさを発揮するよりも、かかわらないようにとか、要領よくといったことが大事になっていないでしょうか。私たち大人は、どこか、立ち止まって考えなければならないと感じています。どんな時代にあっても、変わってはいけないものをもう一度見つめ直し、子供たちの健全でよりよい成長につないでいくことが、大切なことではないかと思います。

 その一つとして、「声をかける」ということをしていきたいと思います。私たちの世代が育った頃は、学校から帰ると、近所の道路を掃除していた方が、「お帰りなさい」と声をかけてくださったり、家で留守番をしていると、隣の家の方がおやつを持ってきてくれたりしました。そうした、地域の中でのいろいろな人との関わりで育ててもらったなと今も感謝しています。クラスの保護者同士でなくても母親同士の友達もいて、困ったときには、母も相談にのってもらっていました。

 忙しい時代だからこそ、地域の中で、人がつながり合って子供たちをみんなで育てたいものです。子供を巡る痛ましい事件を前に、私たちができることは、みんなで育てることではないでしょうか。そのためには、「みんなで声をかける地域・学校」でありたいと思います。

 「声をかける」ということは、とても勇気がいります。でも、ちょっとの勇気を出して、「おはようございます」でもよいです。「こんにちは」でもよいです。地域で行き過ぎる子供たちに声をかけてみてはどうでしょうか。それが子供たちのよりよい成長につながると思うのです。そして、どんな時代にも変わってはいけないことだと思います。

 9月18日、19日は学校公開です。教職員も保護者や地域の皆様がいらしたら、声をかけていきたいと思います。また、子供たちにも元気よく「こんにちは」といえるようにしていきたいと思います。保護者の皆様もちょっとの勇気を出して、子供にだけでなく、いつもの知っている保護者同士だけでなく、いろいろな方に声をかけてほしいと思います。人が豊かにつながってこそ、より一層豊かな社会となっていきます。学校公開だけでなく、いつでも学校に足を運んで子供たちの様子をご覧いただきたいと思います。

 2学期がスタートします。ぜひ、お互いに声をかけ合い、元気よく、充実した2学期にしていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

H26年度 一人一人の心や可能性を大切にした2学期に

 夏季休業が終了し、子供たちの元気な声が学校に戻ってきました。実りの秋、充実した2学期となるよう教職員一同、力を合わせて全力で取り組んでいきます。どうぞ、ご支援・ご協力をよろしくお願いいたします。

 さて、金子みすずさんの詩に「星とたんぽぽ」という詩があります。

青いお空の底ふかく 海の小石のそのように
夜がくるまで沈んでる、晝のお星は眼にみえぬ、
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。

散ってすがれたたんぽぽの、瓦のすきにだァまって、春のくるまでかくれてる、つよいその根は眼にみえぬ、
見えぬけれどもあるんだよ、
見えぬものでもあるんだよ。

 人の喜びや悲しみ、願いや思いなど、すべては見えません。相手の様子から想像するしかないのです。この夏も、いじめなど痛ましい事件が報道されました。周りから見ると小さな事かもしれない積み重ねが子供の心に大きな傷をつけることがあります。小学生にまでスマートフォンが入ってきて、人とのかかわり方が変わってきている時代です。だからこそ、大人は忙しがらずに、子供と丁寧に向き合い、相手の気持ちを想像する力と相手を思いやって行動する力を育てていきたいと思います。

 また、人は誰でもたくさんの素晴らしい力をもっています。しかし、周囲の人がわかるのはそのほんの一部です。ましてや、子供は、自分の気持ちを十分に表現したり、持っている能力を発揮したりするにはまだまだ未熟な存在です。

2学期のスタートに当たり、子供の思い、子供の中の可能性を謙虚に見つめ、伸ばしていく教育を大事にしていきたいと改めて強く思っております。

校長 鶴巻景子