10月

平成29年度 新しい杉並清掃工場の完成

 平成29年10月に、高井戸小の近くにある杉並区清掃工場がリニューアルオープンします。新しい清掃工場は、地域との調和を図り、武蔵野の自然をイメージしながら、地域の人々の憩いの場となるように設計されました。実際に訪れてみると、景観は素晴らしく、いたるところに緑が植えられていて、全く清掃工場という雰囲気はありません。工場内には、ウォーキングロードや足湯なども設置されていて、地域の人々が気軽に集まれる工夫もされています。
 子供たちが、社会科見学などで回るコースを実際に見学させてもらいました。プラットホームやごみバンカといったごみの処理施設が子供たちの見学しやすいように工夫されていて、ごみが捨てられる様子やごみが撹拌される様子がじっくりと観察できます。ボタンを押すとゴミクレーンが見学者の所まで寄ってくる装置もありました。焼却炉の中は、制御室のモニターで確認できるのですが、もう少しすると、焼却炉のそばに行って、実際に中の火が見られるようになるということでした。見学の途中には、ゲーム・クイズコーナーがあり、学んだことを楽しく振り返ることができます。また、焼却炉の中の様子を映像などで疑似体験できる施設もありました。
体験の最後には、清掃工場の歴史をふり返る
ブースがありました。当時、高井戸地区に清掃工場を建設することになった経緯や杉並清掃工場の理念などがわかりやすく展示されていました。この場所に、清掃工場が建設されることになった道のりは、決して簡単のものでは、なかったそうです。清掃工場建設に関わる多くの課題について、長い時間をかけて話し合い、それを乗り越えて、工場建設に至りました。当時としては、最新鋭の設備や長い専用地下道などは、地域の環境を考えて作られました。また、隣接地には、高井戸区民センターが建設され、地域の方が集会施設や温水プールなどを気軽に利用でき、地域のイベントやお祭りなども開催され地域の憩いの場となっています。
 「あの煙突に向かって帰ろう」という声をよく聞きます。高井戸に戻って来るときのよい道標になっています。高井戸小学校の教育にいつも協力的で、温かく支えてくれている高井戸という地域のシンボル的な役割を果たしている新杉並清掃工場を皆さんもぜひ訪れてみてください。 副校長 吉岡光弘


平成28年度 視野を広げる機会としてのパラリンピック

 オリンピック後に開催されていたリオデジャネイロ・パラリンピックが、9月19日に閉幕しました。オリンピックとともに2020年には、東京で開催されるパラリンピックですが、オリンピックと比べると関心がやや低くなってしまったような気がします。東京大会に向けて、様々な課題が取り沙汰されていますが、種目の多さとルールの複雑さが、パラリンピックへの理解や人気の広がりの妨げの一因になっているのではと考えています。

 パラリンピックは、1948年にルードウィッヒ・グッドマン博士の提唱によって、脊髄を損傷した人を対象に、リハビリの一環としてロンドンでアーチェリー大会が開催されたのがはじまりとされています。その後、回を重ねるごとに規模が拡大され、1960年のローマ大会からは、オリンピックの開催国で行われるようになりました。1988年のソウル大会からはオリンピックの後に同じ場所で開催されるようになりました。当初は、リハビリテーションのためのスポーツだったパラリンピックですが、現在はアスリートによる競技スポーツ大会へと発展しています。出場者も「車いす使用者」から対象が広がり、現在のような多種多様な人種と障害のある人が参加するパラレル(もう一つの)オリンピック→パラリンピックとなりました。

 オリンピックが、28競技・306種目であるのに対して、パラリンピックは22競技・528種目となり、障害に応じて、様々な競技種目が設けられています。この種目数の多さと障害に対応した詳細なルール設定がパラリンピック競技の難しさですが、これを理解すると観戦が俄然、おもしろくなります。私がはまったウィルチェアラグビー(日本が銅メダルを獲得した競技)は、車いすを使ったタックルでラグビーの激しさを彷彿させますが、ボールを前に投げたり、ドリブルしたりとラグビーとは全く違うスポーツになっています。

 パラリンピックの基本理念は、「失ったものを数えるな。残された機能を最大限生かそう。」というものです。パラリンピアの人たちは、限界に挑戦し、それを乗り越えて競技に参加している。私たちが考える限界を遥かにしのぐ限界を超えてきたからこそ、人々に勇気を与えることができるのでしょう。

 本校でも、車いすバスケットの選手を学校に招いて、体験的な学習をする計画を立てています。子供たちが、パラリンピックを契機に、障害について学んだり、障害者の方と一緒に活動したりする機会を増やし、障害のある人への理解を深め、お互いの個性を生かしてともに生きていこうという気持ちをもってほしいと思っています。  副校長 吉岡光弘

H26年度 子供との接し方

 9月、夏休みが終わった子供たちは、きりっと引き締まった顔つきで、2学期の素晴らしいスタートを切りました。5・6年生は2泊3日の「移動教室」から一回り大きくなって帰って来ました。4年生は「バリアフリー教室」を経験し、障害をもつ人の不自由さを体感しました。このような体験を生かし、9月30日の「なかよしタイム」では、低学年の世話をする上級生の姿を目にしました。高井戸小ならではの、ほのぼの(・・・・)とした光景です。
 そんな光景を見ていると、私は学生時代に読んだ「アメリカンインディアンの教え」(右参照)というDorothy Law Norte (ドロシー・ロー・ノルト)氏による詩「Children Learn What They Live. 〜 子供たちはこうして生きかたを学びます」(吉永宏訳)を思い出します。
 この詩は、アメリカンインディアンの古くからの言い伝えを文章化し、今から60年も前の1954年に発表されたものです。ひと昔前とは言え、子育ての本質のようなことが書かれており、いつの時代にも通用する普遍的なものを感じます。
 私は教職に就き、子供との接し方をこの詩の中から見出してきました。日々成長し、低学年の子に対して温かく接している高井戸の高学年の児童からも学ぶ素晴らしい一場面です。
                     副校長 福地 伸