1月

平成28年度 子供たちの成長を願って 

 あけましておめでとうございます。あたたかくお天気にも恵まれたお正月でした。皆様には、ご家族で健やかに新年を迎えられたことと思います。本年も子供たち一人一人にとって充実した学校生活となるよう、教職員一同、精一杯努めてまいります。皆様にとりましても新しい年がよい一年でありますように心からご祈念申し上げます。

 毎年、教え子から年賀状がたくさん届きます。10代の教え子からは、「勉強頑張っています。受験頑張っています。」という、前向きにチャレンジするはがきが多く、20代後半から30代前半の教え子からは、「結婚しました。子供が生まれました。仕事が楽しくなってきています。」と社会人として成長し活躍している姿が伝わるはがきが多いです。40代の教え子からは、「何事も思うようにはなりませんが頑張っています。」と仕事や家庭の中で責任を担っている思いが伝わってくるはがきです。どの教え子も、今年も元気で自分らしく活躍してくれていると思うと心が温まる思いがします。

 私は、これまで子供たちとかかわる中で大切にしてきたことが3つあります。第1は、ほめる種をまくことです。例えば、そうじや手伝いをお願いしたり、ちょっと違う学習方法を試させてみさせたりするのです。ほめることよりむしろ、ほめることが出てくるよう種をまくことを大切にしてきました。

 第2は、少し上手になりたいと思う気持ちを大切にすることです。今日、これができたという小さな一つをその子の心に刻むように言葉をかけるのです。そうすると何をする時でも少しずつ少しずつと思って成長していくのです。その少しずつという心を大切にしてきました。第3は、失敗することです。子供たちは大人を乗り越え成長したいものです。だから、子供たちの前で大人である自分が失敗をしてみせ、失敗することが大変なことではなく、「あっ、やっちゃった。教えてくれてありがとう」と声をかけ、失敗した時の返し方を示してきました。

 学校教育の成果は、学力調査や体力調査の結果ではなく、その人の人生の中で、様々な出来事に出会ったときに、ふっとにじみ出てくるのではないかと思っています。私との出会いがその後の人生にどのぐらい役立ったかは分かりませんが、卒業した後も、いつも子供たちの成長を応援し続けています。
どんなに社会が変化しようとも、人として大切なことに変わりはありません。生きる力と知恵があり、心優しくたくましい人に成長するように、今年も努めてまいります。本年もどうぞ、ご支援・ご協力くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

H27年度 仲間と共に学び合う学校、真のたくましさと優しさを育てる教育

 あけましておめでとうございます。皆様には、ご家族で健やかに新年を迎えられたことと思います。本年も子供たちにとって充実した学校生活となるよう、教職員一同、精一杯努めてまいります。皆様にとりましても新しい年がよい一年でありますように心からご祈念申し上げます。

 私は、毎年、元日には実業団駅伝、2日・3日には箱根駅伝をみて、感動している年の初めです。今年の青山学院大学の優勝は、ハッピー大作戦。きっと練習ではハッピーなどと言ってはいられないほどの苦労もあったはずです。でも、一人一人の選手が、笑顔で次にたすきをつなげていくその姿に、なんとも若者のすがすがしい未来を拓いていく力を感じました。また、優勝インタビューでは、「11月には選手として走れないのではないかと思っていた。」「昨年選ばれた選手が、給水のサポートに回って一緒になってレースをつくってくれたから走れた。」「けがをしている間は、仲間が代わりにチームを引っ張ってくれた。」と、苦しいからこそ、互いを思い、自分だけのためではなくチームのため、仲間のために力を発揮する心が伝わる話でした。

 仲間と共に学び合う、仲間と共に競い合うそんな中にこそ、一人一人の子供たちの心や体も育っていくのだと思います。そのためには、時には、友達を励ましじっと待っていることもあるでしょう。時には、友達に追い抜かれて悔しい思いをすることもあるでしょう。友達とぶつかり合い、涙を流すこともあるでしょう。しかし、そうした一見マイナスと思える経験こそが、子供たちの心を真にたくましく優しくしていくのだと思います。

 日本代表女子サッカーチーム(なでしこジャパン)主将の宮間あやさんの言葉です。「下手な選手がいるなら、巧くなれるように助けてあげればいい。私は、試合には勝ちたいけれど、ただ強いだけのチームに入ってチャンピオンになりたいとは思わない。『一緒に戦いたい』と思える仲間がいるチームで、日本一を目指したい。」
学校は、仲間と共に学び合う場です。2016年、新しい年がスタートしました。今年は、オリンピックイヤーです。4年後の東京オリンピックに向けての準備も進められています。真にたくましく優しい心が育つ教育、仲間と共にここで学びたいと思える学校として努力していきます。

本年もどうぞご支援・ご協力くださいますよう、お願い申し上げます。

H26年度 江戸の教育から次の時代を創る教育を考える

 あけましておめでとうございます。皆様には、ご家族で健やかに新年を迎えられたことと思います。本年も子供たちにとって充実した学校生活となるよう、教職員一同、精一杯努めてまいります。皆様にとりましても新しい年がよい一年でありますように心からご祈念申し上げます。

 さて、12月20日(土)に、「平成26年度すぎなみ教育シンポジウム」がありました。その第3部では、本校の学校運営協議会会長であります東京学芸大学教授 大石学先生による「江戸の教育システムに学ぶ」と題した素晴らしい記念講演がありました。中でも興味深かったのは、江戸時代には、男女や地域、身分を越えて教育が発達してきたこと、武士のみならずむしろ庶民が主体的に学ぶ教育が進められたことです。義務教育などない時代に、多くの子供が「手習い」として、読み書きなど多くのことを学んでいるのです。これが大きな混乱や抵抗なしに明治維新を実現した前提となり、さらには、近代日本の知的基盤を形成したのです。

 昨年11月に次の時代の学校教育の基となる「初等中等教育における教育課程の基準等の在り方について(諮問)」が文部科学大臣から中央教育審議会に出されました。その冒頭には、「今の子供たちやこれから誕生する子供たちが、成人して社会で活躍する頃には、我が国は、厳しい挑戦の時代を迎えていると予想されます。」と書かれ、主体的・協同的に学ぶ学習「アクティブラーニング」やそのための指導方法等の充実が述べられています。

 グローバル化の進展や技術革新による大きな社会変化は、まさに、明治維新を超える大きな改革の時代ともいえます。どちらの時代の教育にも共通して重要だとされていることは、「主体的」という言葉です。しかし、大人も子供も周りの人を見て、違わないように、目立たないように気を遣う文化が広がっているような気がします。また、先生や家族から言われたから、宿題だから仕方なくやる子供たちの姿も見られます。もちろんそれも場合によっては大切なことです。しかし、これからの困難な時代を切り拓いていくのは、自ら考え実現する強い意志と知恵、行動力です。

 年頭に当たり、もう一度、学校教育のこれからについて共に考え、今年度もよりよい教育を推進していきたいと思っております。本年もどうぞご支援・ご協力くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。