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令和6年度 園便り
『ひみつのこと』 園長 石床 美穂子
子どもたちが植えた園庭のチューリップの芽が少しずつ伸びてきて、春が近いことを感じます。
去る2月7日(金)に4歳児うさぎ組と5歳児ぞう組のミニミニコンサートを、3歳児ことり組は15日(土)に子ども会を行いました。子供園では、季節の歌やいろいろな曲調の歌を日常的に歌っていますので、子どもたちは歌うことが大好きです。また、楽器にも興味をもち、遊びの中や学級の活動で繰り返し楽しんだり、部分的に音が揃う心地よさを感じたりしてきました。当日は、保護者の皆様のあたたかいまなざしの中、ことり組は可愛らしく、うさぎ組は楽しそうに、ぞう組は堂々と歌や合奏を披露しました。“すてきだったよ”ということが伝わる保護者の皆様のたくさんの拍手は子どもたちの心に届き、とても嬉しそうでした。ありがとうございました。
子どもたちの成長が感じられるこの時期になると子供園では、『ひみつのこと』が、どのクラスでも、静かに行われています。何だと思いますか?それは、ぞう組が、子供園から巣立ち、1年生になることを知り、「お別れのために何かしたい」という気持ちをうさぎ組がもちはじめた時から始まります。
ぞう組の子どもたちは、この一年、子供園で一番大きい組として、うさぎ組やことり組にいろいろなことを教えたり、困った時にやさしくしてあげたりしました。入園して不安そうな子の手を引いて保育室まで連れていったり、朝の支度のやり方を丁寧に教えたり、どうしたら小さい子に分かるか自分なりに相手のことを一生懸命考えて言葉をかけ、関わっていました。また、カレーパーティーや運動会、子ども会等の行事では、「楽しくなるように」と友達同士で考えながら力を合わせて進めて、園のリーダーとして頑張ってきました。どの場面でもいきいきと活動するぞう組の姿がありました。その姿から、「ぞう組さんは、こんなことができるんだ。すごいな。かっこいいな。」とうさぎ組やことり組の憧れの存在でした。
1月の後半から、ぞう組が、うさぎ組に、お休み調べやモルモットの世話の仕方を丁寧に伝えています。自分たちが、1年生になるので、次にぞう組になるうさぎ組に任せるためです。教えてもらっているうさぎ組の子どもたちは、憧れの当番ができることで、とても張り切っています。ぞう組のお兄さんお姉さんと一緒なので、安心感もあり楽しそうです。
このような、いままでの様々な関わりから、うさぎ組が、ぞう組とのお別れを「さみしいな。もっと遊びたい。」と感じたり、「ありがとうをしたい。」と考えたりし、お別れ会をすることになりました。お別れ会は、うさぎ組の子どもたちが、準備をしています。「プレゼントを作ろうよ。」「カレーパーティーみたいに、お弁当も一緒に食べよう。」「ホールにお花の飾りをつけよう。」「前にぞう組さんがくれたようなお手紙を作ってお知らせしよう。」「歌を一緒に歌おう。」「リレーや氷鬼を一緒にして遊びたい。」・・等たくさんのアイデアがでたそうです。その一つ一つを先生が受け止め、一緒に形にしていきます。実現に向けて取り組む姿勢は、“ぞう組さん、大好き!”という気持ちが原動力になっています。見つからないように、わくわくしながら準備を進めています。「喜んでくれるといいな。」という思いをもちながら・・。そして、ことり組に、お別れ会のことをうさぎ組みんなで、そっと知らせに行きました。「ぞう組さんには、ひみつだからね。」と言われたことり組の子どもたちは、「言っちゃいそう。ひみつにできるかな・・。」と言っていましたが、ことり組も先生と『ひみつのこと』の準備を始めました。
そして、実は、ぞう組も小さい子たちのために、『ひみつのこと』の作戦会議を始めました。グループの友達と力を合わせて、楽しそうに取り組んでいます。
4月には、自分のことで精いっぱいだった子どもたちでしたが、子ども同士の温かいつながりが感じられ、嬉しい気持ちになります。同じ園で、一緒に過ごしてきた73人の子どもたち・・『あそびがすき・ともだちがすき・じぶんがすき』そのものの、素敵な子どもたちです。3月6日(木)のお別れ会が楽しみです。みんなの思いが届きますように。
追伸。保護者の皆様も『ひみつのこと』に、ご協力ください。
3月 年少ことり組
子ども会を経験し、みんなですることがさらに楽しくなってきています。好きな遊びの中でもやりたいことが同じ幼児と一緒に場をつくったり、気の合う幼児を誘って遊び始めたりと2、3人で関わり合いながら遊ぶ楽しさも感じるようになってきました。
今月は、自分のやりたい遊びを見付けて遊ぶ楽しさや自分の思いを出しながら遊ぶ楽しさを十分に味わいながら、残り少ないことり組での生活を楽しんでいけるようにしていきます。お別れ会の準備や参加をきっかけに、ぞう組が修了することが分かり、お祝いする気持ちをもったり、もうすぐ自分たちが進級してうさぎ組になることを楽しみにしたりすることができるようにしてきます。
3月 年中うさぎ組
今月は一人ひとりが自分のしたい遊びを見付け好きな遊びを十分に楽しめるようにしたり、これまで学級のみんなで取り組んできた遊びを繰り返しできるようにしたりして、残りのうさぎ組での一日一日の生活が充実していくように援助していきます。
また、友達と遊ぶ中で、感じたり考えたりしたことなどを自分なりに言葉や動きで表現し、友達に受け止めてもらう喜びを感じられるようにしていきます。
年長組になることを楽しみにし、「ぞう組になるんだ!」と張り切って様々な活動に取り組んでいます。ぞう組とのお別れに向けては、当番活動を教えてくれたり一緒に遊んでくれたりしたぞう組に、ありがとうやおめでとうの気持ちをもち、心を込めて準備ができるようにしていきます。お別れ会は、初めてうさぎ組が主体となって取り組む行事です。一人ひとりが自信をもって取り組めるように支えていきます。
3月 年長ぞう組
子供園での生活も残りわずかとなり、カウントダウンが始まりました。子どもたちは、今まで子供園で楽しんできた遊びや、頑張ったことなどを思い出しながら、毎日の生活を思う存分楽しんでいます。また、年中組と当番の引継ぎをしたり、修了製作に取り掛ったりする中で、子供園生活が残り少ないことを感じています。
修了式への取り組みでは、思い出を言葉で表したり、学級の友達と歌を歌ったりしていきます。自分たちが子供園で大きくなってきたことを感じ、就学への期待につなげていきます。一人ひとりが、子供園で過ごす毎日を楽しみ、ぞう組のみんなと一緒に過ごせてよかった!と感じながら、自信をもって小学校生活に進めるようにしていきます。
2月 当番活動を通して育つ子どもたち 副園長 大萩 純子
子供園では、モルモットのオレオ君とテディ君を飼育しています。登園時、おうちの方と離れがたくて涙が出そうな気持ちになっていた子も、かわいいモルモットがテラスにいることが分かると近寄り、牧草を差し出して食べる姿に癒され、たちまち笑顔になります。「たくさん食べるね。おなかがすいていたのかな。」とモルモットの気持ちを思う子もいます。モルモットは子どもたちの大切な存在なのです。
年長組は、生活グループごとに交代でモルモットのお世話当番をしています。ゲージの掃除と水や餌をきれいに入れ替えたりするのです。年下の年中・年少組の子どもたちにはまだ難しいその役割を年長組はしてきました。
年長になったばかりの頃は、当番がなかなか進まない事がありました。それはモルモットの様子に見とれてしまう、ゲージの汚れに戸惑ってしまう、どのように掃除をしたらよいか分からなくなる…等などからでした。けれど、繰り返し当番をする中で、自分たちで汚れをきれいにしてあげないと、汚いままでは、モルモットがかわいそうだと感じるようになり自分たちですすんで、掃除をするようになってきました。やがて、手順が分かり慣れていくうちに、「次はこれを洗うよ、運ぶから手伝って。」「洗い終えたね。今度は雑巾で拭こう。」「うん、わたし、雑巾もってくるね。」等とグループの友達と声を掛け合い、協力して進めていくようになってきました。最近は、グループの中にお休みがあり、人数が少ないとお世話をするのが大変そうな時に保育者が「お手伝いしましょうか?」と言うと「私たちだけでできるから、大丈夫だよ。」と頼もしい返事が返ってきます。また、掃除を終えて、最後にモルモットをゲージに戻す時には「きれいになったよ。」とモルモットに、優しく話しかけていることもあります。それらの姿からは、お世話をしながらグループの友達と協力し合うことの大切さを学び、生き物に対する優しい気持ちも育くまれている事が分かります。
以上のように取り組んできた年長組が、先日「私たちが小学生になったら、当番できないね。モルモットのお世話はどうしようか…。」「次に年長組になる年中組さんに、当番の仕方を教えてあげればいいよ。」という会話をしていました。
その後、年長組のみんなで相談をして、年中組に「モルモット当番のことを教えてあげたい。」と伝えにいきました。事情を知った年中組はとても喜んでいました。お世話当番をすると言うことは、自分たちが、次の年長組になるんだという期待につながったからです。
先週から、縦割りのグループごとに、年長組が当番の仕方を教えています。お兄さん、お姉さんらしく「ここは、一緒に持つといいよ。」「今度はこれを洗うんだよ。」等と言いながら、手順を示して当番の仕方を伝えています。今まで自分たちがしてきた経験があるからでしょう、自信をもって、丁寧に教えています。教えた後は、誇らしげな表情もしています。また教えてもらう年中組も、一生懸命に話を聞いて、まねています。
このように当番活動を通して、自分より小さい学年に丁寧に教えてあげる姿を見て子どもたちが成長していることを私は実感し、とても嬉しく思っています。
今後は、年長組はその経験を1年生になっても生かしていくことを願うと共に、次の年長組に引き継がれていくことを、応援していきたいと思います。
2月 年少ことり組
自分のやりたい遊びを見つけ、遊ぶ中で、そばにいる幼児同士との関わりが広がってきています。今後も一人ひとりが自分のしたい遊びをしながら、他の幼児と同じ場で動いたり遊んだりする楽しさを十分に感じられるようにしていきます。
今月は、自分の思いを表現しながら遊ぶことがより楽しめるように支えていきます。また身近なお話を題材にして、お話の中でなりきって動いたり、歌ったりして、一緒に活動することを楽しめる経験も大切にしていきます。
天気の良い日には、広い園庭でむっくりくまさんや引っ越し鬼などをして元気に遊び、体を動かして遊ぶ心地よさも感じるようにしていきます。
2月 年中うさぎ組
友達と一緒に関わって遊ぶことやみんなで一緒に何かをすることが楽しくなってきています。自分の思いや考えを友達に伝えたり、友達の気持ちに気付いたりしながら一緒に遊ぶ楽しさが感じられるように支えていきます。また、コマ回しや縄跳びなどに、繰り返し遊んだり挑戦したりしていくことができるように支えていきます。
ミニミニコンサートやお別れ会などに取り組みます。学級の中で自分の力を発揮する嬉しさを感じながら自信につながるように支えていきます。ミニミニコンサートでは、みんなで歌を歌うことや楽器を鳴らすことを楽しみながら、声や音が揃う心地よさを感じられるようにします。お別れ会では、年長組への感謝の気持ちが伝わるように装飾や司会などを考えてうさぎ組のみんなで準備をしていき、自分たちでできた嬉しさを感じられるようにしていきます。
2月 年長ぞう組
ミニミニコンサートに向けて、楽器の音色やリズムを感じながら、学級のみんなと気持ちを合わせて合奏をしたり、心を込めて歌ったりする楽しさが味わえるようにします。
また、自分の好きな打楽器を選んでリズムをとったり、鉄琴や木琴でメロディを奏でたりすることを楽しみながら、合奏することの楽しさを味わえるようにしていきます。
年中組へ、モルモット当番やお休み調べなどの当番活動の引き継ぎを始めました。年下の相手のことを思いやりながら接したり、関わりの中で自分たちの成長を感じたりすることができるようにしていきます。
子供園生活も残りわずかとなりました。自分のめあてに向かって挑戦することを楽しめるようになってきた姿が見られます。一人ひとりが諦めないで取り組み、満足感や達成感を味わえるように支えていきます。また、子供園で今まで楽しんできたことやできるようになったことなどをみんなで振り返り、心も体も大きくなってきたことを感じ合いながら、残りの生活を十分に楽しめるようにしていきます。