令和3年度 園便り

5月 みんなでする活動を楽しみながら…  副園長  川副 園美

 高井戸西子供園は「遊びを中心とした保育」を大切にしています。では、ただ遊んでいればよいのでしょうか?平成30年に教育要領が改定され、幼児期に育みたい資質・能力の3つの柱?「知識及び技能の基礎」?「思考力、判断力、表現力の基礎」?「学びに向かう力、人間性」が明らかになりました。この3つの柱に向かう育ちは、遊びを通しての総合的な指導を通して積み上げていくことになっています。
3つの柱をバランスよく育てるために、保育者が意図的・計画的に行う活動(みんなでする活動)は、次の日からの遊びの糧にもなっていく大切な経験です。歌や手遊び、体を動かす遊び、ルールのある遊び、表現活動、製作活動、生活習慣等の経験を、就学までに見通しをもってバランスよく積み上げていきたいと考えています。今回は、「こいのぼり作り」を通して、どんな経験を積み上げているのかをお伝えしていきます。

 今年も「こいのぼり作り」は子どもたちの無事な成長を願うこと、日本の伝統文化を身近に感じて親しませていくこと等を目的に取り組んでいます。
 3歳児は保育者が用意した「こいのぼり」の形をした紙にシールを貼っていきます。小さな指でシールをはがし、こいのぼりに模様をつけていくのですが、シールをはがしてつける(技術、技能)、好きな色を選んでつける(表現)等、この遊びの中で経験していることがたくさんあります。シールを付けたら先生が仕上げてくれるので、すぐに手にして遊びだします。簡単に取り組める内容ですので、どのお子さんも、いくつも作りたくなります。この繰り返し楽しんでいく姿は、学びに向かう力につながっていきます。

 4歳児はこいのぼりの形の紙に、半丸や三角の色紙をのりで貼って構成しています。のりの感触を嫌がるお子さんがいるのでは…と担任は心配していたのですが、のりの使い方を学びながら(技術、技能)、半丸や三角を構成していくことを(表現)を楽しんでいます。「せんせい、こいのぼりであそんでくる!」と自分で作ったこいのぼりを手にして(達成感)外に飛び出していく姿が(学びに向かう力)次の活動への意欲につながっていきます。1本に何匹もこいのぼりがついている作品や、1匹のこいのぼりにたくさん構成をしている作品もあります。

 5歳児はお弁当を食べる2〜3人のグループで話し合って(思考力、判断力)こいのぼりを作っています。話し合う内容は、?こいのぼりの色、?つける模様、?模様の色の3つです。スムーズに話し合いが進み、3つの内容が決まっていくグループもあれば、思いを譲りあえずに保育者が助けに入るグループもあります。一人一人が思いを出す中で、話し合いの仕方、自分の意見と友達の意見の違いへの気付き、決まったことを受け入れて自分の力出していく姿勢を学んでいるようです。自分たちで考えた「こいのぼり」ですので、どこを頑張ったのかを、ぜひ子どもたちに聞いてみてください。

 これからも子供園では様々な取り組みを行う中で、3つの柱をバランスよく育てていきながら、子どもたちが、何を楽しみ、どのような学びを積み上げているのかを、保護者の皆様と共有し、成長を喜び合っていきたいと思います。本園の教育にご理解、ご協力をいただけますようお願いいたします。

5月 年少ことり組

 保護者と別れるときに涙が出ている子もいましたが、子供園の生活に少しずつ慣れてきて、保育者にも親しみをもって「みてみて〜」や「手伝って〜」など甘えたり、一緒に楽しい遊びを見つけたりしています。繰り返し保育者と一緒に行っている朝の支度は少しずつ“自分でやってみよう”という気持ちが見えてきています。
 今月は、一人一人がより安心して、好きな遊びや好きな場所で過ごすことを楽しめるようにしていきます。園庭で遊ぶのが気持ちのいい季節になります。園庭の草花や虫などの身近な自然物に触れたりしながら、一人一人の発見に共感したり、戸外の心地よさを感じられるようにします。

5月 年中うさぎ組

 うさぎ組での生活にも慣れて、所持品の始末やお弁当の準備、片付けも自分でしようと頑張るようになってきました。安心して、自分のしたい遊びを見つけて遊んだり、体を動かしたり、製作をしたりする姿も見られるようになってきています。保育者に親しみを感じ、「これ見て」「一緒にやろう」と自分から関わってくるようになりました。また、新しい友達とも関わる姿が見られるようになってきました。
 今月は自分のしたい遊びを見つけて、保育者や同じ場にいる幼児との遊びを楽しむことができるように援助をしていきます。また、保育者や友達と遊んだり、生活したりする中で、一緒に過ごす楽しさを感じられるようにします。
 心地よい日が続くので、園庭でも体を動かすことを楽しんだり、身近な自然に触れたりすることも楽しめるようにしていきます。

5月 年長ぞう組

 外で遊ぶのが心地よい季節になりました。子どもたちは、園庭で思い切り体を動かしたり、自然物を使って色水遊びを楽しんだりしています。
 今月は、友達と共通のイメージをもって遊ぶ中で、自分の思いや考えを出したり相手の考えを聞いたりしながら、友達と一緒に遊ぶ楽しさを感じられるようにしていきます。当番活動では、お休み調べ、誕生会の司会等、自分のやることが分かり、自分たちで進める意識をもって取り組めるようにしていきます。楽しかったことや友達とのことをおしゃべりしたいお子さんもいるかもしれません。お家では、お子さんの言葉にゆったりと耳を傾けてあげてください。自分の気持ちを表そう!相手に伝えよう!!という姿につながっていきます。

4月 みんなが元気いっぱい!笑顔いっぱい!楽しい高井戸西子供園 園長 川嶋佳恵

 お子様のご進級・ご入園、誠におめでとうございます。心からお祝い申し上げます。
 高井戸西子供園の令和3年度は、3歳児16名、4歳児18名、5歳児34名、合計68名でスタートしました。3歳児は全員が新入園児になりますが、4歳児は、昨年度から在籍していた13名に5名の新入園児が加わったメンバー構成になります。5歳児は、子供園での年長者としての生活が始まります。みんなワクワク、ドキドキしながら新年度を迎えたことでしょう。しかし、現在も新型コロナウイルス感染が終息せず昨年度と同様に感染対策を踏まえた園生活となることが予想されます。ですが、高井戸西子供園の職員一同、力を合わせ、遊びや生活の仕方を工夫しながら子どもたちが園に来ている時間は、楽しくて、面白くて、かけがえのない時間となるよう、力を尽くしてまいりますので、よろしくお願いいたします。

 高井戸西子供園の教育目標は、自他を尊重し合い、対話する中で、物事に主体的に取り組み、心豊かに生活をする幼児を育成するためにということを基本方針とした、「あそびがすき」 「ともだちがすき」 「じぶんがすき」です。実は、私は、15年ほど前に高井戸西幼稚園に勤務していたことがあります。その時からずっと、この高井戸西子供園(幼稚園)の教育目標が大好きでした。それは、シンプルだけれど子どもたちの理想的な姿を表したなんだかワクワクする素敵な教育目標だからです。そう思いませんか。本年度は、「あそびがすき」に重点を置き、遊びが充実するよう指導や援助を工夫し、『遊びの中の学び』を大切にしながら教育活動に取り組んでまいります。

 さて、幼児期に大切なことは何だと思いますか。字が書けることですか?計算ができることですか?大人の言うとおりに動けることですか?いいえ、それは、違います。この時期、大切なことの一つは、安定した環境の中で「大切な自分」を実感することです。自分は愛されている、認められているという思いが、これからの成長の基礎となります。早くからの競争やその成果を比べることは、自分を信じる気持ちを失うことにもなりかねません。私たちは、一人一人の子どもの良さを大切にし、それを伝えて、「大切な自分」という思いを育みます。その育みの中でとても大切なことが、「遊び」です。幼児が目を輝かせながら取り組む「遊び」の中には無限の学びがあるといわれています。その学びがこれから迎える児童期や青年期の基礎となるのです。この時期にしか経験できない、夢中になって遊んだり、試行錯誤して遊んだりして、楽しくて楽しくてたまらない経験を自分の世界を広げていきます。そして、生涯の土台となる人格形成の基礎を身に付けられるようにし、心豊かな子どもに育てていきます。
 もう一つ幼児期に大切なことは、丁寧に生活習慣を身に付けていくということです。これは、大人になって身に付けるのはとても大変です。あいさつや感謝の言葉を伝えること、食事や睡眠をとること、子どもは子どもなりに社会のルールを守ること。そうしたことを身に付けて成長してほしいと思います。しかし、それが強制であっては身に付いていくことにはなりません。友達と共に生活する園生活の中で、保育者が「どうしたら気持ちよく生活できるのかな?」と投げかけ、幼児の気付きを促したり、「こうするとお互いに気持ちいいね。」「こうすると素敵だね。」と共感できる言葉がけをしたりしながら、自分たちできちんとした生活習慣を身に付けていけるようにしていきます。この2つの大切なことをいつも意識しながら、人生の土台となる人格形成の基礎を確実に育まれるようにしていきます。

 さあ、新しい年度の始まりです。信頼される子供園になるために、園長を始め、副園長、主査、幼稚園教諭、保育士、子供園保育士、保育介助員、用務主事、調理用務、朝夕保育、一時保育等、総勢25名の職員が、『すべては子どもたちのために』をモットーに『チーム高井戸西』として、一生懸命に子どもたちを見守り、支え、育てていきます。お子様の園生活のことで、少しでも不安を感じたり、育児に悩んだりすることがありましたら、遠慮なく担任や主査、園長に相談してください。保護者の皆様と一緒に考えながら改善策や課題の解決策を探っていきたいと考えております。
 幼児も、保護者も、保育者も、『元気いっぱい! 笑顔いっぱい!』の子供園を目指し、互いに深い信頼関係を築きながら、『仲間がいっぱい!』の温かな人間関係の中で、一人一人の子どもたちを心豊かに育てていきたいと思います。保護者の皆様や地域の皆様には、御理解・御協力を頂くことも多いと思いますが、どうぞよろしくお願い申し上げます。

4月 年少ことり組

 ご入園おめでとうございます。子供園の生活がスタートします。
 子供園で過ごすことを楽しみにしている反面、おうちの人と別れて過ごすことに、子どもたちの心は、嬉しさと不安でいっぱいだと思います。保育者は、子どもたち一人一人に寄り添い、一緒に少しずつ身の回りのことをしたり、過ごしたりしていく中で、子供園で安心して過ごせるようにしていきます。
 また、好きな遊具や、気に入った場所を見つけたりして、一緒に遊び、「子供園って楽しいな!」と感じられるようにしていきます。

4月 年中うさぎ組

 入園・進級おめでとうございます。ワクワク・ドキドキの『うさぎぐみ』での生活が始まります。新しい先生や友達、お部屋で期待と不安でいっぱいだと思います。
 今月は、子どもたち一人一人の気持ちに寄り添いながら「子供園って楽しいな!」「子供園が好き!」と感じられるよう、うさぎ組でやりたい遊びを保育者と一緒に見付け、安心して生活を送れるようにしていきます。
 新しい園生活での疲れから、家では少し甘えたい姿も見られるかもしれません。進級した子たちも、入園した子たちも、同じように、新しい場所で頑張っているのだなと温かく受け止めてあげてください。

4月 年長ぞう組

 進級おめでとうございます。新しい先生や待ちに待ったぞう組の生活にワクワク、ドキドキ期待をしていることと思います。今月は、自分たちで保育室の環境や生活の仕方を考えて安心して過ごせるように整えていきます。
 進級した嬉しさや張り切る気持ちを受け止め、新しい環境の中で自分のやりたいことや友達と一緒に遊ぶ楽しさをたっぷりと味わえるようにします。また、環境の変化に戸惑ったり緊張したりしているお子さんも、少しずつ自分の生活を取り戻し安心して園生活を整えることができるように支えていきます。
 お休み調べや、動物当番などの園の仕事を頑張ります。取り組む中で、自分に自信をもったり、自分が大きくなったことを感じたりできるようにしていきます。