令和3年度 園便り

9月 あきらめない心の強さとチームの団結力  園長 川嶋 佳恵

 短時間保育の子どもたちにとっては長い夏休みが、長時間保育の子どもたちにとっては、縦割りで過ごした夏の保育が終わり、本日より2学期が始まりました。2学期は、運動会や遠足、子ども会等大きな行事がたくさんあります。どの学年の子どもたちも、一人一人が大きく成長する学期になります。現在は、新型コロナウイルスが猛威を振るっておりますが、それぞれの行事についてやり方を工夫しながら取り組めるようにし、安心・安全に十分配慮しながら様々な行事や活動の中で一人一人が自分なりの力を発揮していけるようにしたいと考えています。

 さて、この夏は、4年に一度のオリンピックの年でした。パラリンピックも現在開催されています。私は、小さい頃から運動はあまり得意ではありませんでしたが、オリンピックでの選手の活躍をドキドキしながら観戦したり、選手たちのがんばりや競技の中での様々なエピソードを通して感動を共感したりすることが大好きでした。オリンピック観戦をすることで選手たちから大きな力をもらい、自分も何か頑張れるような、強くなれるような気持ちになったことを今でも鮮明に覚えています。それは、大人になった今も変わらず、4年に一度のオリンピックは、大きな楽しみの一つです。今回のオリンピックは、東京開催という特別なものでした。新型コロナウイルス感染症拡大により1年延期され、無観客となる等、開催まで紆余曲折はありましたが、開催できたことで、アスリートたちの様々な種目での活躍やメダル獲得に驚きと感動を覚えた方も多いのではないでしょうか。私にとっても、やはり、とても楽しい感動的なオリンピックでした。

 このような活躍の中で、際立っていたのが、最後の最後まであきらめない姿勢・強い心と、互いを信頼し合うチーム力です。「負けるかもしれない…」「あと15秒しかない…」そんなピンチの状況でも最後まで力を振り絞って勝ちに行く。準決勝戦、決勝戦では、お互いに強いのは当たり前。ピンチになった方は、どうしても弱気になって力が出せない状況になることも多い。そんな中「絶対に勝てる。」と自分の力を信じて、仲間の力を信じて最後の最後まで戦う選手たちの心の強さが光っていました。

 銀メダルに輝いた女子バスケットボチーム。予選リーグを突破してオリンピックに出場するだけでも健闘したといわれるほど世界の壁が高かった女子バスケットボール。準々決勝のベルギー戦では、最終83−85とベルギーにリードされた日本チームでしたが、残り15秒というところで、町田瑠唯選手のパスを受けた林咲希選手が見事に逆転3ポイントシュートを決めました。観ている方は、「あー、もうダメかも…」と落胆しかけた時の日本チームの落ち着いた、そしてはずさないという自信にあふれた逆転シュートに大感動でした。その後の準決勝フランス戦、決勝のアメリカ戦も背の高い相手チームを本気にさせる日本チームの個々の素晴らしい力、3ポイントシュートの成功率の高さ、そして団結力を目にし、バスケットボールが大好きになりました。アシスト王だと言われるようになった身長162センチの町田瑠偉選手のアシスト力も素晴らしかったですね。
 そして、すごい偉業を成し遂げた卓球の混合ダブルスの水谷隼選手と伊藤美誠選手。準々決勝のドイツ戦では、3ゲームずつ取り、最終戦の第7ゲーム。最初からドイツのペースでゲームが進み、2−9。2点が日本で、11点先に取った方が勝つわけですから、「あ〜もう負けてしまうのかなぁ。」という雰囲気の中、少しずつ、追い上げ、6−10。しかし、相手はマッチポイント。普通に考えたらこんなに点差があったら巻き返すのは難しいそうです。しかし、水谷・伊藤ペアは、違いました。そこから互いに「大丈夫。」「まだ、いける。」と自分たちを奮い立たせながら追い上げ、ジュースを繰り返しながら勝利をつかみ取りました。この大きな勝利を手に入れたことで、二人の力は増し、決勝戦では、第7ゲームの最終戦まで戦い、金メダル最有力候補の中国ペアに勝って金メダルを獲得しました。水谷・伊藤ペアのあきらめない心の強さや自信、気力が、ピンチの中での冷静な判断や集中力に結び付き、素晴らしい結果につながったのだと思います。
 そして、バドミントンの混合ダブルスでも、杉並区出身の渡辺勇大選手と東野有紗選手の銅メダル獲得に向けて連携しながら一生懸命戦い、メダルを勝ち取った姿がとても格好よく素晴らしかったですね。
 また、メダルだけではなく、大きな病気を乗り越えて復帰した池江璃花子選手の姿そのものとあきらめない心の強さに感動し、その他たくさんのアスリートの方々の頑張る姿、負けて悔しがる姿、仲間で力をあわせる姿等数えきれないほど勇気と希望と感動を伝えてくれたオリンピックでした。それは、パラリンピックでのアスリートたちの素晴らしい活躍も同じですね。

 子供園にいる子どもたちは、3歳から6歳とまだまだ小さい子どもたちですが、子供園でも今回のオリンピックやパラリンピックでの選手たちの活躍を具体的に伝えていくと共に、遊びや行事の取り組みの中で、最後まであきらめない心の強さや仲間を信じる心、仲間と一緒に何かに取り組む喜び等たくましく生きるための力をしっかり育み、一人一人が多様性と調和を大事にする未来を担う素敵な人になれるよう尽力してまいります。2学期もよろしくお願いします。

9月 年少ことり組

 2学期が始まりました。☆ほしチームの子も、☀おひさまチームの子もことり組のみんなに会えて、とても嬉しそうです。
 9月は、保育者や他の幼児と一緒に、園生活のリズムを思い出し、安心して過ごせるようにしていきます。1学期に楽しんだ遊びを楽しみながら、新しいことに関心をもてるようにしていきます。また、曲に合わせて踊ったり園庭で走ったりして、みんなと一緒に体を動かして遊ぶ楽しさを感じられるようにします。

9月 年中うさぎ組

 久しぶりに学級のみんなで集まって遊べることを楽しみながら、少しずつ園生活のリズムを取り戻していきます。保育者や友達と関わる中で、1学期に楽しかったことや夏の経験を思い出したり、再現したりしながら楽しく遊べるようにします。
 運動会に向けては、いろいろな動きを経験し、体を動かす心地よさを味わえるようにしていきます。また、曲に合わせて踊ったり、イメージしたことを動きで表現したりする楽しさも感じられるようにします。学級のみんなで取り組む楽しさを感じて、一人一人がのびのびと自分の力を出していけるようにします。

9月 年長ぞう組

 9月は、久しぶりに学級みんなが集まり再会を喜び合えるよう、1学期に楽しかった遊びやみんなで一緒にする活動を再現していきます。また運動遊びに親しみ、体を動かす心地よさを味わえるようにします。
 運動会に向けた活動では、学級やグループの仲間と一緒に活動する中で、自分の考えを出したり、相談したりして力を合わせる経験ができるようにします。
 また、取り組みの中で、一人一人が自分の役割が分かり、自信をもって自分の力を発揮することができるように支えていきます。

8月 夏は成長の時!     主査  酒巻 治恵

 この度の土砂災害において被災された皆様、心よりお見舞い申し上げます。

 園庭に各学年が植えた野菜がぐんぐん育ってきています。お日様や時に降る大雨のおかげで
ひまわりも空に向かって背が伸びています。高井戸西子供園の園庭は広く様々な植物が植えられていて季節を感じることができます。今年は学年の他に、職員でも水ナス、ズッキーニ、枝豆を育てています。ズッキーニがどのように大きくなるのか興味津々でしたが、朝には大きな黄色い花を咲かせ、みんなが登園するころにはつぼんでしまう儚さ、そして段上にどんどん実を付けていく姿に、子どもたちはびっくりしていました。

 花を育てることが子育てに似ていると聞いたことがあります。花の様子を毎日見ながら水をあげたり控えたり、時には栄養となる肥料をあげたり、しおれてしまったら何が悪かったのだろうと、あれこれの本を調べて何とか元気にしてあげようと試みる…そんな手塩にかけた花や野菜たちは見事に実を付け、きれいな花を咲かせます。春にぞう組が植えたジャガイモの種イモもたくさん葉が伸びたので、元気のない葉を芽かきして本来なら捨ててしまうであろう葉も、私が棄てることができず、再び畑に植えて今も育てています。元株のジャガイモは先日のカレーパーティの時に内藤さんの畑で収穫したジャガイモと一緒にみんなで食べることができました。「ぞう組さんが育てたジャガイモだよ」と伝えると、ことり組もうさぎ組もとても嬉しそうに、「ありがとう」「ぞう組さんのジャガイモおいしかったよ」と伝えに行っていました。

 子どもたちは食べるという栄養を摂ることと、愛という栄養をもらうことで、大きくなって行くのだと感じています。様々な体験をもとに、小さな仲間から大きなクラス集団へと人間関係も広がり、ぶつかり合いながら成長していきます。どんなことがあっても味方でいること、どんなことをしてもあなたのことは大好き!と思う気持ちも成長には欠かせないスパイスなのだと思っています。本日より、夏休みに入ります。長時間の保育は引き続き安全に配慮しながら行っていきます。みんなで健康に気を付け元気に夏を乗り切っていきましょう。

 我が家から毎年夏になると打ち上げ花火が見えます。毎年楽しみにしているのですが、昨年は新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から中止となり寂しい思いをしていました。今年は7月に入り今週になって毎日、ある時間になると、地響きとも雷とも言えない音がほんの数分ですが響き渡っています。空を見上げると綺麗な花火が打ち上げられているのです。少しずつですが平常の生活に戻ろうと誰もが頑張っている…それを表すかのような打ち上げ花火でした。1年ぶりに見る花火は心なしか光も明るく大きく見え、とても感動的でした。少しでも世の中が平和で通常の生活に戻りますように。