令和7年度 園便り

5月 新生活の始まりの中で  副園長 大萩 純子

 新年度が始まって間もなく一か月となり、園庭の桜の木も満開で園児たちを迎えてから鮮やかな新緑へと変化してきました。年少組、年中組、年長組、どの学年の子どもたちも新しい園生活の始まりに緊張した表情をしていましたが、今は友達や先生の姿を見つけると足早に保育室に向かい、笑顔や会話も少しずつ増えてきています。
 年少ことり組の子どもたちは好きな遊びをしながら、だんだんと保育室の様子や一緒に過ごす教師のことを知ってきています。園生活が始まったばかりの年少児にとっては、“この部屋が自分の場所、一緒に過ごす先生といると楽しいことがある”と知ることがとても大切で安心・安定して生活することに繋がります。入園して一週間程たつと「先生、見て見て。」と子どもたちが次々と教師に、自分が作ったままごとのごちそうを運んでいる姿がありました。食べるまねをしてもらうと、ニコッと笑っていました。遊びながら、教師への親しみが増して、安心して生活しだしていることが感じられます。
 年中うさぎ組の子どもたちは、製作やままごとなどの遊び、園庭で拾った花びらを使った色水遊びをするなど、前年度までに経験してきたことをもとに新しい遊びを始めています。色水遊びでは教師や友達同士で「きれいだね」と共感し合うことで楽しさが増していました。時折、年少組の部屋を見に行っている子どももいました。その部屋はもう小さい子たちのクラスになっていることをじっと見て、納得したように自分の部屋に戻る姿から、大きくなった自分を子どもなりに感じていることが分かります。園庭では登り棒や、雲梯にチャレンジしている子どもたちもいます。「ここまで登れたよ。」「今日はここまで進めたよ。すごいでしょ。」などと言いながら友達と繰り返し楽しんでいます。それは昨年度のうさぎ組やぞう組の子どもたちが取り組んでいた姿と重なります。“大きいクラスになったらやってみたい、友達もしているからやってみたい”との憧れの気持ちを実現しているようです。
 年長ぞう組の子どもたちは、いよいよ自分たちが年長になった、という期待感が表情や日々の生活の姿から感じられます。年少組初登園の日には、門の前で張り切って年少組を出迎え、保育室に連れて行きました。優しく手をつなぎ、身支度の仕方も教えてあげていました。どの子もお世話をしたあとは、誇らしげな表情をしていました。園庭では大きな砂山づくり、年長の部屋では図鑑を見ながら海の生き物と釣り竿をつくり、魚釣りを楽しんでいる子どもたちがいました。自分なりに考えたり、友達が話すことに応じたりしながら、年長組は友達と一緒に取り組んでいくことがより楽しくなってきています。入園以来、年上の学年に優しくしてもらったことや、繰り返し製作してきた経験、友達と気持ちを合わせて活動して楽しかった経験などが、子どもたちの中で積み重なって、自分の力になって表れてきています。
 これから子どもたちは、様々なことを経験することでより一層、力をつけていくことと思います。一人ひとりの成長が楽しみです。
 保護者の皆様に園での子どもたちの様子が分かっていただけるように、毎日の担任からの話や掲示ボード、学年だよりなどで具体的にお伝えして参ります。ご心配なことがありましたら、いつでもお尋ねください。

≪年少ことり組≫

 4月の登園時は保護者と別れがたくて涙が出たり、不安な表情も見られましたが、日に日に子供園の生活に慣れてきて、保育者に親しみをもち「見て見て〜」と声をかけたり、困ったときには「手伝って〜」などと甘えたりするようになりました。また、一緒に楽しい遊びを見つけていろいろなことをしています。保育者と一緒に繰り返し行っている身支度も生活に必要なことが少しずつ分かってきて「自分でやってみよう」という気持ちが出てきています。
 今月は、一人ひとりが安心して好きな遊びや好きな場所で過ごすことを楽しめるように、幼児の興味に合わせて環境を用意したり、一緒に遊びながら楽しさに共感したりしていきます。保育室だけでなく、園庭の草花や虫などの身近な自然物にも触れて、戸外で遊ぶ心地よさも感じられるようにしていきます。

≪年中うさぎ組≫

 少しずつうさぎ組での生活にも慣れて、所持品の始末やお弁当の準備を自分からすすんで行うようになってきました。片付けも、自分で出したものは自分で片付けようとしているところです。
 遊びでは、進級して使えるようになった固定遊具に繰り返し取り組んでいます。保育室ではおうちごっこをしたり、つくりたいものを製作コーナーでつくって表現したりと、安心して自分のやりたい遊びをするようになってきました。
 今月は自分のしたい遊びを見つけて、じっくりと楽しんだり、教師や同じ場にいる友達との遊びを楽しんだりできるように援助していきます。また、学級全体の活動を通して、うさぎ組みんなで一緒に過ごす楽しさを沢山感じられるようにしていきます。

≪年長ぞう組≫

 4月は、進級し新しい環境にドキドキしながらも、3歳児のお世話や歓迎会、こいのぼり作りなど、様々な活動に張り切って取り組んでいました。
 今月は、大型積み木やキングブロックなどの新しい遊具も、子どもたちと一緒に扱い方を考えながら、使えるようにしていきます。
 また、友達と関わって遊ぶ中で、自分の思いや考えを出したり、相手の考えを聞いたりしながら、友達と一緒に遊ぶ楽しさを感じられるようにしていきます。
 誕生会の司会やお休み調べ、モルモットのお世話等の当番活動では、自分のやることが分かり、自分たちで進めていこうとする気持ちをもって取り組めるようにしていきます。
 5月は、ぞう組になって張り切っていた姿から疲れが出てくる時期でもあります。保護者の皆様とも連携しながら一人ひとりに寄り添い、支えていきたいと思います。

「あそびがすき ともだちがすき じぶんがすき」 園長 石床 美穂子

新入園児の保護者の皆様、お子様のご入園おめでとうございます。
進級児の保護者の皆様、ご進級おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。
この3月、29名の園児を送り出しました。そして、令和7年4月。ことり組12名、うさぎ組は、4名を加え24名、ぞう組は、23名、全園児59名で新しい1年がスタートします。一人ひとりの子どもたちの成長が楽しみです。
 
 高井戸西子供園では、“子どもが子どもらしく”ゆったりとした時間の中で、たっぷりと遊び、様々な経験ができるようにしていきます。そして、主体的に動き、よく考え、人と関わり、一人の人として自分らしく過ごす中で、一人ひとりが自己発揮しながら共に育ち合えるようにしていきます。

令和7年度の教育目標は、次の通りです。
 自他の人権を尊重し合い、一人ひとりが心豊かに成長し、主体的に遊びや生活を進め自信をもてる幼児の育成を目指し、次の目標を設定します。
  あそびがすき 
ともだちがすき 
じぶんがすき 

 私たち保育者は、子どもたちに何かをさせるのではなく、子どもたちの興味に共感し、受け止め、時に深く考えられるように言葉をかけ、物や場などの環境を用意します。子どもたちの「なんだろう。」「面白そうだな。」というワクワクした気持ちが遊びの始まりなのです。高井戸西子供園の子どもたちが、楽しく、弾んで、いろいろなことを感じながら自己表現をし、遊びを通して様々なことを学んでほしいと思っています。そのために私たち保育者が子どもたちを理解し、環境や援助を工夫していきたいと考えています。
 
 また、保護者の皆様も子どもたちを育てる仲間として、力を発揮してくださることを願っています。それができるのが、高井戸西子供園のよさであると感じます。今年度も保護者の皆様と手を携え、信頼関係を築き、一人ひとりの子どもたちの育ちを支えていきたいと願っています。
ご理解とご協力をよろしくお願いいたします。 


≪年少ことり組≫


入園おめでとうございます。いよいよ子供園での生活がスタートします。
子供園でお友達と一緒に過ごすことを楽しみにしたり、おうちの人と離れて過ごすことに不安を感じたりして、子どもたちは、ワクワクとドキドキでいっぱいだと思います。ゆったりと関わりながら、子どもたち一人ひとりの気持ちに寄り添い、子供園が安心して過ごせる場になるようにしていきます。
また、保育者と一緒に、身の回りのことをしたり、好きな遊具や気に入った場所で過ごしたりすることで、園生活の楽しさを感じられるようにしていきます。

≪年中うさぎ組≫

入園・進級おめでとうございます。新しい仲間が加わり、24名でのスタートです。楽しみにしていたうさぎ組での生活が、いよいよ始まります。
うさぎ組になった子どもたちは、大きくなったうれしい気持ちと、初め てのお部屋・先生で不安な気持ちで、わくわく・どきどきしていると思います。今月は、子どもたちの気持ちに寄り添ったり、保育者と一緒に楽しい遊びを見つけたりしながら「子供園で遊ぶのって楽しいな!」と思えるようにしていきます。
ご家庭では、「こんなことがあったよ」「〇〇が楽しかったよ!」というお話をいっぱい聞いてあげてください。保護者の方が共感して聞いてくださることで、よりその思いが膨らんでいきます。お子さんのお話を聞いていて、何か気になること、わからないことがありましたら、お気軽に担任にお声掛けください。

≪年長ぞう組≫

進級おめでとうございます。ぞう組はうさぎ組から進級した23名でのスタートです。楽しみでワクワクしたり、ちょっぴり不安になったり、初めはいろいろな姿が見られるかと思います。まずは、保育者や環境に慣れ、一人ひとりが安心して過ごせるようにしていきます。
そして、進級した嬉しさや張り切る気持ちを受け止め、自分のやりたい遊びや友達と一緒に遊ぶことをたっぷりと楽しめるようにしていきます。また、保育者と一緒に遊具や保育室の使い方を考えたり、生活の場を整えたりしていきます。
 ぞう組は、年下の新入園児に関わり、手をつないで保育室まで連れて行ってあげたり、ロッカーの場所や身支度の仕方などを教えてあげたりします。その中で、小さい子に優しく接しようとする気持ちをもったり、自分たちが大きくなったことを感じたりできるようにしていきます。