学校だより

平成28年度

3月号 あれから6年

 平成23年、3月11日午後2時46分に発生した東日本大震災とそれに伴った津波、および、その後の余震により大きな被害を引き起こしました。昨年の10月、校長会の全国大会が宮城県で開催されました。震災後東北地方で初めて開かれた大会で、実行委員長さんは「あの震災から5年7ヶ月、着実に「創意ある復興」が進展しています。しかし、いまだに厳しい状況が変わらない地域もあります。「あの震災を忘れず風化させない」全国からの数々の支援に感謝する意味でも、震災後初めての東北での全国大会を各県、力をあわせて準備を進めてまいりました」と話していました。アトラクションでは、津波で流されてしまった太鼓の代わりにタイヤで練習してきた「復興輪太鼓」の披露や、仙台市内6校の合唱団による「BELIVE」では、感謝と新生への思いを込めて歌う一人一人の生徒の顔に、発災直後、ボランティアとして活動していた中学生の表情が重なり、とても感動的な合唱を聴くことができました。

 また、北海道のある中学校では、東日本大震災を風化させないために、札幌市営地下鉄内にポスターを掲示したり、被災した方への取材を通して得られたお話をもとに学校祭で劇を行うなど、自分たちができることを探り、活動し続けてきました。昨年は、当時の地震や津波の様子を映像で振り返り、被災した方のエピソードを聞くことを通して、自分たちができることを考えるために、全校生徒が63グループに分かれて交流を行いました。3年生の代表で、この企画の一員でもある生徒は次のように話していました。「私たちが被災地のことを考え始めた3年前、「忘れないで」という言葉を最も多く聞きました。3年生になった今でも、私たちは忘れてほしくないし、忘れてはいけないと思います。そこで、より多くの人に震災について知ってもらい、忘れないようにすることが、被災地の方々への思いに応えることになるかと思い今回の企画を考えました。考えることは、風化させないことにつながります。だからこそ、全校生徒が短い時間ではありましたが、真剣に考えてくれたことは本当にうれしかったです。協力してくださった全校生徒の皆さん、先生方には感謝の気持ちでいっぱいです。」

 「いままでなんかいも死のうとおもった。でも、しんさいでいっぱい死んだからつらいけどぼくはいきるときめた」東京電力福島第1原発事故で福島県から横浜市へ自主避難した中1の男子生徒の手記です。彼へのいじめは小学校2年から5年まで続いたといいます。福島県から避難した子どもたちがいじめの標的になるのではないか。こう危惧した教員や研究者らが震災直後、小中高生向けに授業案を作ったそうです。しかし、あまり活用されないまま、横浜市や新潟県で避難した子どもへのいじめが次々に起こってしまいました。小学生向け授業案「太郎君の悩み」は、子どもたちのこんなやりとりから始まります。「あの子さ、福島から来たでしょ。わかる?」「何のこと?」「ほら、あれ、放射能」「それってうつるかもよ、気をつけて!」太郎は震災で父親を亡くし、母親と2人で避難して、1学期から新しい学校に通い始めました。放射能が感染することはないのに、陰口が聞こえてきて不登校になってしまいました。「太郎君は突然学校に来なくなりました。みんな心当たりはありませんか? 一人一人ができることはないでしょうか?」。最後にこう問いかけています。
 
 避難者は、家族を亡くしたり経済的に困窮したりと様々な困難に直面します。放射能は感染せず、被曝(ひばく)量は基準以下であることなどは客観的な事実です。そして、子どもたちも「いじめはよくない」ということを知っています。でも、福島県から避難した子どもへのいじめは東京でも明らかになっています。東日本大震災から6年がたちました。当時の小学1年生は今春、中学校の校門をくぐります。震災を風化させまいとできることに取り組むことは難しくとも、避難してきた子や困っている子の気持に寄り添えることのできる人間でありたいと思います。橋本 剛)

学校だより1月号


 新しい年を迎えました。2017年、平成29年がスタートしました。生徒のみなさんは昨年までの自分の成長を改めて確かめ、家族・社会の一員としての自覚を高めてきてくれていることと思います。そして、この時期は、3年生にとっては入試シーズンが始まる時で、中学校生活を総括する時期でもあります。義務教育9年間を終え、次のステージへの第一歩をどう踏み出していくか。人生の中でも大事な節目の年といえます。1・2年生の皆さんも心を新たにしていることと思いますが。これからの3学期は、それぞれのまとめの時期となります。学校は4月で年度が変わり、進学、進級しますが、その準備をするのが3学期なのです。

 学校にとってもこの時期は新年度を迎える前の大事な時期で、今年度の教育活動を振り返り、新年度に向けて、どんな学校を作っていくかというグランドデザインを考えていく時でもあります。
生徒や保護者のみなさんからのアンケート等も参考にしながら、今年1年間を振り返ることから始めます。特に今年は3月に次の学習指導要領が告示されます。平成33年度からの10年間の日本の教育のスタンダードと言えるものです。ちなみに現在の学習指導要領では「21世紀は、新しい知識・情報・技術が政治・経済・文化をはじめ社会のあらゆる領域での活動の基盤として飛躍的に重要度を増す、いわゆる「知識基盤社会」であると言われている。このような知識基盤社会化やグローバル化は、アイディアなど知識そのものや、人材をめぐる国際協力の必要性を増大させている。このような状況において、確かな学力、豊かな心、健やかな体の調和を重視する「生きる力」をはぐくむことがますます重要になってくる・・・(中学校学習指導要領解説 総則編 平成20年9月)」とされており、現在の教育活動はみなさん自身の「生きる力」をいかに育成していくかを考えて行われています。 

 1月1日の新聞に「10年前には存在しなかったが、いまは身の回りにあるモノを思いつくままいってみて」というアメリカの大学での話が紹介されていました。10年前なら夢物語としか思えなかったものが、どんどん実用化される昨今。自動運転の自動車の開発。無人機ドローンによる宅配。技術の進歩がこれからの人間の生活をどう変えていくのか、人口知能は職を奪うだけではなく、いずれ人間を支配すると危惧する学者もいるそうです。
 平成33年度からの10年間、さらに技術が進歩し、どんな生活になるのかはわかりませんが、学習指導要領改訂のスパンは10年間です。今から10年後、今の3年生は25歳を迎えようとしています。どんな大人になっているでしょうか。いずれにせよ、未来を生きる皆さんが、より良い社会と幸福な人生の作り手となって行けるよう、今の皆さんの状況をしっかり見つめて、時代を担うために必要な資質・能力を見極め、そんな力を確実に育てていくための学校について考えていきたいと思っています。グローバル化やAI等新しいな時代への対応はもちろん、今まで学校がずっと大事にしてきた「不易なもの」をしっかりと固めて前進していくことを忘れずにいきたいと思っています。新しい年を迎えたみなさんも、10年くらい先を見つめて、3学期、そして、次の1年間の見通しを持ってくださると幸いです。今年1年間、よい年にしてまいりましょう。(橋本 剛)

11月号 東ロボくん

 東ロボくんHPより 

11月15日から17日の3日間、2学期期末テストが行われました。1日3教科で3日間。計9教科の試験になります。1週間前から部活動は休みとなり、試験の準備に取り組んでくれたことと思います。3年生にとっては進路決定に向けての大きな山場でもありますし、次の試験はいよいよ高等学校の「入学試験」となります。高円寺中学校では年に4回の定期テストを行っています。定期テストは出題範囲が事前に示されているので、しっかり準備をすることもできますが、入学試験という範囲が示されていない試験では、今まで身につけてきた力がたよりになってきます。          
 「ロボットは東大に入れるか」Todai Robot Project は国立情報学研究所が中心となって、1980年以降細分化された人工知能分野を再統合することで、新たな時代を切り拓くことを目的に発足したプログラムです。このプログラムでは、2016年までに、大学入試センター試験で高得点をマークし、2021年に東京大学入試を突破することを目指して研究が進められてきました。これまで蓄積されてきた人工知能の各要素技術の精度を高め、情報技術分野の未来価値創成につなげるとともに、人間の思考に関する包括的な理解を内外の研究者とともに深めていくことも目指しているそうです。

 11月14日の新聞によると、東ロボくんが今年の大学入試センター試験の模擬試験の結果、有名私立大学で「合格可能性80%以上」のA判定を得たと成果発表会で発表しました。しかしながら、東京大学の合格レベルには達しなかったとして、模試への挑戦は当面中断し、今後は高得点だった世界史などの分野で使われた、膨大な情報から解答を見つける技術を産業応用していく研究を続けるそうです。東ロボくんは2013年度から毎回模試を受けており、5教科8科目の合計得点は950点満点中、525点で偏差値は7.1でした。参考までに新聞記事から東ロボくんの成績を紹介しますが、物理が昨年の46.9から59.0に上昇。斜面の角度やバネの釣り合いなど、問われやすい状況を理解するプログラムを向上させました。また、偏差値66.2の世界史は、教科書やインターネットの大量の情報をもとに解答する得意分野といいます。一方、英語ではリスニングが36.2。筆記が50.5と苦戦しています。複数の文章を総合的に理解して解答するのが苦手のようです。
文部科学省では「大学入試の在り方について改善方策の探求をするように」という大臣からの審議要請を受け、大学入試の改善について検討を進めており、その中間まとめによると、大学入試センター試験について、試験成績の資格試験的な取り扱いの推進。良質な試験問題の出題(教科・科目横断型の総合的な問題や総合的な試験の導入)。実践的なコミュニケーション能力を育成する観点からのリスニングテストの導入等の必要性を指摘しています。また、各大学向けにも具体的な入学者選抜方法の改善を求めるとともに、アドミッション・オフィス入試の適切かつ円滑な推進を求めています。現在、中学生であるみなさんですが、高校入試の次は大学入試を迎えることになる人も多いことと思います。今までの知識等を問う形から、論理的に考える力や判断力・表現力などが問われてきそうです。東ロボくんにとってはさらなる試練になりそうですが、みなさんにとってはこれからの「学び」の指針といえます。

4年後のイメージ


 リオデジャネイロでパラリンピックが開幕しました。多くの人が今年の夏はリオ・オリンピックを応援していたのではないかと思います。バドミントン女子ダブルス決勝、16−19と3点差からの5連続得点。レスリング女子3選手の終盤での逆転勝利。チャンピオンには技術はもちろん、ぎりぎりの状態でも勝ちきれる精神を持ち合わせているのだろうかと、女性アスリートの諦めない姿勢に感動しました。

 オリンピックを始めたのは、フランスの教育家ピエール・ド・クーベルタン(1863−1937)です。クーベルタンは、スポーツが人間の心と体と意思を育てることに着目し、古代ギリシャの競技会をモデルにして、1896年、アテネで第1回大会を開催しました。この古代のオリンピックは4年に1回開催されており、古代ギリシャでは、4年間を1オリンピアードという時間の単位でよんでいました。近代オリンピックも、これにならって4年ごとに開催されています。また、オリンピックのシンボルともいえる5つの輪には、5大陸の団結をイメージし、世界中から集まった人々が平和を目指すという、オリンピックの理想を表しています。オリンピックのモットー(標語)は、より速く、より高く。より強くです。これは、より優れたパフォーマンスを目指して努力する中で、人間としても成長していくという考え方です。1945年のロンドン・オリンピックの開会式と同日に、イギリスのある病院で車椅子患者によるアーチェリー大会が行われました。これがパラリンピックの原点で、1952年から国際大会になりました。1960年のローマ大会が第1回パラリンピック競技大会となり、1964年の東京大会から、さまざまの障がいをもつ人の大会になりました。パラリンピックにという呼称には「もうひとつのオリンピック」という意味があり、1988年ソウル大会から正式に使用されています。そして、今年はブラジルのリオデジャネイロで第31回のオリンピックと第15回のパラリンピックが開催されます。日本はオリンピックで41個のメダルを獲得しました。
 
 選手はみな結果を残すために1日1日を過ごしてきました。オリンピックはチャンピオン・スポーツであり、勝者になれる選手は圧倒的に少ないのが現実です。そんな中、今回のオリンピックでは陸上競技の400mリレーで日本チームが銀メダルを獲得しました。100m10秒を切る選手がいない中での好成績に世界のトップアスリートも関心を持ち、オリンピック3大会連続3冠(100m、200m、400mリレー)のウサイン・ボルト選手は「日本はチームワークがいい。この数年彼らを見てきたが、彼らはいつもバトンパスの扱いがすばらしい」と評価している。また、同大会100m銀メダリストのジャスティン・ガトリンも「バトンパスに集中して練習している。一年中一緒にレースするから、チームワークもよくなるんだろう」と述べ、チームワークの良さとバトンの受け渡しの良さを絶賛している。400mリレーは一人100mずつ4人でトラックを1周しますが、第二走者以降はリレーゾーンで加速するため、単純に100mの記録を4倍したタイムや4人のタイムを合計したタイムより速くなる。特にこの400mリレーでは、各走者が走る距離が短い分、バトンワークが大きく影響します。個人協議がタイセイ占める陸上競技において数少ない団体競技ともいえるリレー種目は、小中学校の運動会でも広く行われており、全員リレーなどでみんなが体験している種目でもあります。走ることに関しては、世界の短距離のトップランナーが100m9秒台の記録を持つ中で、日本人スプリンターは世界の潮流から取り残されているという指摘もある。個人の能力には限界がありますが、チームワークにはその限界を突破する力があることがわかります。4年後は東京でオリンピック、パラリンピックが開催されます。若い選手たちは次の大会への意気込みを語っていましたが、これから4年間、厳しい練習に取り組んで行くのでしょう。みなさんはいかがでしょうか。それぞれの4年後をイメージし、どんな4年間を過ごすかで、それぞれの結果はかなり違うものになるかもしれません。特にチームワークはこれからの時代を生きていく皆さんにとっても大切にしてほしいものです、2学期もそれぞれすてきなチームづくりを目指してまいりましょう。(橋本 剛)   

6月号 フレンドシップ


 6月1日から3日まで今年も1年生のフレンドシップスクールが福島県北塩原村で行われました。もともとは新たに入学した1年生のより良い人間関係作りのために、セカンドスクールとして和泉中と向陽中で何年間か試行されてきました。やがて全校での実施となり、29年度からは全中学校が交流自治体での実施を目指して準備が進んでいます。

 フレンドシッププログラムとは、平成25年度の生徒会サミットの取組の中で、ある女子生徒の言った「いじめがなくなるためには、まずクラスのみんなが仲良くなること」という一言から始まりました。学校生活の中で一番多くの時間を過ごすのが学級です。その学級でからかわれたり、無視されたり、持ちものを隠されたり、ぶたれたりしたら居るのが辛くなります。学校に行きたくなくなるかもしれません。だから仲の良い学級、学年そして学校を作っていくことがいじめをなくす一番の方法です。

 そのために、最初はお互いを知ることから始まります。まず自分を相手に知ってもらうことが必要です。そして、次に相手を知り、理解し、好意的に受け入れることを目指します。お互いに持っている良い面に出会うことが「みんなが仲の良い学級」のスタートです。4月に入学した1年生はすでに2ヶ月ほど中学校生活を体験しています。先日の運動会ではチームの仲間と協力して、大縄飛びをはじめ多くの競技や係の仕事に取り組んでくれました。運動会の取り組みから多くのことを学んでくれたことと思いますし、2週間ほどの準備期間でそれぞれの学級の力を高めてくれたことと思っています。そこで、自らを振り返ってみてください。自分はクラスのみんなのことを知ったのでしょうか。そして、自分のことをクラスのみんなに知ってもらえたでしょうか。一歩立ち止まって振り返ってみましょう。何か見えてくるかもしれません。

 生徒会サミットは今年度から「すぎなみ小・中学生未来サミット」となり、今年のパネルディスカッションのテーマは「明るい学校づくりをするためには」で、高円寺中学校が議長校として運営していきます。小学校のみんなとともに、明るい学校づくりに迫ってまいりましょう。フレンドシップは日本語で「友情」「友人関係」などと訳されます。学校生活を安心して楽しく過ごし、互いの良いところを磨きあい、仲間と協力しながら成長していくことが明るい学校づくりにつながっていくのかもしれません。
小学生とともに行うサミットも楽しみです。

5・6・9・10月はいのちの教育月間です

自分の「いのち」も、周りの人たちの「いのち」も全てかけがえのない「いのち」です。すべての子どもたちにはそれほ実感し、「いのち」を大切にして生きていってほしい。「いのち」を守るために今できることを実行していきながら、5・6月と9・10月は杉並区内のすべての小中学校で、自他の「いのち」を大切にする心を育む「いのちの教育」の充実に取り組んでまいります。また現在、杉四小と杉八小、高円寺中は3年後の施設一体型小中一貫校に向けて、準備を進めているのは、皆さんもご存じのことと思いますが、今回、学校だよりの巻頭言を「いのちの教育月間」に寄せてというタイトルで3校の校長でリレーエッセイ風に書いてみました。

 杉四小では6月11日の土曜授業の日を道徳授業地区公開講座とし、「生命尊重」をテーマとした道徳授業を公開します。昨年度は、各クラスで「いのちの授業」という名称で、人間の成長・発達、命の大切さについて私も授業をしました。今年度もまた内容を変えて行う予定です。「いのちにおかわりはない」「いのちはリセットできない」こと、いのちの意味を、子どもたちには、くりかえし伝えていきたいと思います。(杉四小校長  高橋浩平)
 
 本校では、いのちの教育月間はもちろん、普段の授業の中でも命の大切さを感じ取らせています。生活科や理科の授業では動植物とのふれあいや飼育栽培を通して、また、道徳においては「生命の有限性・連続性」について考えることを通して、生命を尊重する心を育んでいます。また、親&児の会の主催で「ヤゴ救出作戦」も行っていただき、毎年多くの子供たちが参加しています。日頃のちょっとしたことからでも命の尊さや大切さを考える機会とし、心を育てていきたいと考えています。(杉八小校長 黒川 雅仁)

 昨年度、杉四小学校の高橋校長先生のいのちの授業を参観させていただき、改めていのちの教育を学校、そして社会全体で進めていくことの重要性を再認識させていただくことができました。一人一人の子どもに自分自身を大切に思う気持を育て、それぞれのいのちをかけがえのない存在として認め合い、尊重する人としての生き方を考えさせていきたいと思っています。(高円寺中校長 橋本 剛)
 
 学校はそれぞれ違っても、同じ杉並の学校です。取り組みの方向性は同じです。とくにいのちの大切さを考え、自らの生き方を考えるということは3校でも大事に取り組みたい点だと考えています。
今年度、昨年度に増してさらに3校の連携・協働を深めていこうと思っています。そのキーワードとして「チーム高円寺」を合言葉に合同研究会や交流活動を進めています。ぜひ3校としての合同の取り組みも注目してみてください。これからもどうぞよろしくお願いします。

4月号 平成28年度スタート

 平成28年度がスタートしました。お子様のご入学、ご進級おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。今年度も、どうぞよろしくお願いいたします。今日の始業式は2・3年生だけですが、明日の入学式で38名の進入生を迎え、今年度は1年生38名、2年生35名、3年生32名、計105名となります。学級編制上では2・3年生は1学級ずつになりますが、基本的に各学年とも2つのクラスにしてあります。実際の運用しては適宜1学級、2学級その場に応じて展開していく予定でおり、学年集団として育てていくという姿勢で学年学級経営にあたっていきたいと考えています。

 高円寺のまちの高円寺中学校は、地域に根ざした学校として、多くの卒業生や地域のみなさまに大切にされてきました。今年も生徒数105人という小さな学校にかわりはありませんが、生徒同士とても仲が良く、一人一人の生徒へのきめ細やかな指導の継続を目指してまいります。いつも感じることですが、小さな学校ならではの一体感のような暖かさが伝わってきます。高円寺中学校に集う生徒たちの健やかな成長のために、教職員一同努力する一方、地域、子供園・小学校・関係機関等との連携をいっそう深め、新しい学校づくり、そして地域とともにまちづくりを目指して取り組んでまいりたいと考えています。

 本校の教育目標は今年度も「豊かな心と体をつくろう」「よく学び深く見つめよう」「たがいに助け高め会おう」です。今年度もこの目標を目指して取り組んでまいります。そのために、一人一人の生徒を大切にし、個々の生徒の成長を全力で支援してまいります。また、生徒、保護者、地域の皆様そして教職員の豊かな人間関係を基礎に引き続き心の成長も図っていきたいと考えています。
また、今年も引き続き、多くの生徒のボランティア活動への積極的な参加をお願いします。学校の様子につきましては今年も学校ホームページで随時紹介してまいります。さらに、緊急時の連絡(防犯情報、気象状況による登下校時刻変更等の連絡、地震等への対応など)につきましては緊急連絡メールを活用してまいりますので、まだ登録されていないというご家庭につきましては、後日配布いたします文書をごらんいただき、登録してくださいますようお願いいたします。

 うんと勉強しよう 今年度も「よく学び深く見つめよう」の項目を重視していきたいと思っています。「学び」の面では昨年に引き続き長期休業前に学習をまとめ、休業期間を有効に使っていくことと、宿題等を活用し、基礎的な力をつけていく予定でおります。さら進路指導についても情報提供を全学年向けにしっかりと行うとともに、小論文や面接対策にも力をいれていくつもりです。

 新しい学校づくり 夏休みには体育館側から学校に入るための通路を作る工事が始まります。また、プールの授業が終わると、プールとクラブハウスの解体工事が始まります。新しい学校づくりに向けての工事が始まります。内容等については適宜お知らせしてまいりますが、校内の安全を第一に工事を進めて参ります、ご不便をおかけいたしますが、ご理解と協力をお願いいたします。

 高円寺中メモリアル 工事にともないまして、桜の花の下での集合写真や運動会、水泳の授業などは今年で最後になります。今の高円寺中の記録として写真や映像でのこしてまいりたいとおもっています。制作につきましては、生徒とともに取り組んで行く予定としております。また、併せて次年度の創立70周年記念式典の準備も並行して行っていく予定でおります。(橋本 剛)