特色

FEATURE

小中一貫教育

令和元年7月に杉並区立小中一貫教育校高円寺学園(杉並区立高円寺小学校・杉並区立高円寺中学校・令和2年4月開校)の新校舎が完成しました。

高円寺地域では、学校間の連携や交流が活発に行われており、小中一貫教育についても先進的に取り組んできた一方、子どもの減少が進んだことから、杉並区教育委員会では、学校関係者、保護者及び地域関係者等とより望ましい教育環境について意見交換を行い、杉並第四小学校、杉並第八小学校及び高円寺中学校の3校に施設一体型の小中一貫教育校を高円寺中学校の校地に設置することとしました。

小中一貫教育校の建築にあたっては、学校関係者、保護者及び地域関係者等からなる「高円寺地域における新しい学校づくり懇談会」において議論を重ね、「豊かな人間性を育む学習環境等の整備、充実」「安全性が高く、地域防災の拠点となる学校」「地域力を生かし、地域と共に歩む学校」を基本的な考え方として、設計をまとめてまいりました。

配置計画では、敷地南側に校舎を配置し、校庭面積を確保するとともに、北側への日影に配慮しました。1階には学童クラブを一体整備し、施設の複合化を図るとともに、地域住民等が利用可能な開放会議室やPTA・学校支援本部のための諸室を設けることで、地域の力を生かし、地域とともに歩む学校としています。

平面計画では、2~4階に普通教室を設置したほか、新たに特別支援学級を設置しました。また、少人数教室等を置き、きめ細かい指導を充実させるなどして、学習環境を整備しています。また、義務教育9年間の学びの系統性・連続性を重視し、図書・ラーニングセンターや多目的ランチルームをはじめとした小中共用諸室を設けることで、小学生と中学生の自然な交流が生まれる構成としています。校庭に面した2階北側には、小学校・中学校・特別支援学級の教員が一堂に会する職員室を設置し、教員同士のスムースな連携を図っています。

設備計画では、太陽光発電、雨水利用、屋上緑化などエコスクールに対応するほか、防災井戸、マンホールトイレ、自家用発電設備、防災倉庫や帰宅困難者用倉庫等を設け、地域の防災拠点としての機能の充実を図りました。

以下、学園だより (令和3年10月号)の内容です。

高円寺で学ぶ

 学園の総合的な学習は、地域や現代の社会の人々や物事に関わる課題を、探究的な見方や考え方でアプローチしていくことを目標としています。とくに、自分たちの地域の事柄から自ら課題を見いだし、仮説に基づき情報を収集・分析していく。そんな活動に主体的・積極的にみんなで取り組むことを通して、互いの良さを生かしながら地域に貢献しようとする態度を育てていきたいと考えています。そして、この学びを貫く柱として「地域の特色に応じた課題」「自己の生き方や職業に関する課題」「環境・インクルーシブの視点」の3つを重視し9年間の連続した学びを構成しています。高円寺で学び、高円寺で育ち、次の高円寺のまちに主体的に関わっていくまちの人として成長していってほしいと願っています。

2年生は9月28日午後、高円寺のまち探検にでかけました。「みどり公園」「高円寺北子供園」「氷川神社」「純情商店街」の4つのコースに分かれて講師の先生からのお話を聞きながらの見学です。この学習が学校支援本部の方々とともに高円寺で学ぶ最初の活動になります。

学びは3年生から始まりますが、今回のまち探検では、「ここ知っている」や「来たことのある」場所だったと思います。しかし、それぞれの専門家から話を聞くことで、知らなかったことがいっぱいだったのではないでしょうか。高円寺での学びのスタートにふさわしい取組です。そして、3年生では「高円寺カルタ」制作に取り組みます。高円寺地域の「祭り」「川」「駅」「寺社」「歴史」などのテーマに応じて、講師の方と共に実際にまちを歩き、かるたを作っていきます。環七にかかる歩道橋には過去の作品が掲示されています。

4年生では高円寺の伝統行事の良さについて調べます。ほとんどの人が知っていると思いますが「びっくり大道芸」「高円寺フェス」「演芸まつり」について調べ、その良さを考えていきます。また、この4年では起業家体験にも挑戦します。学年みんなで会社をつくり、商品を企画、融資を受け、実際に制作。高円寺のまちで販売します。毎年工夫を凝らして商品を開発し、利益を上げることができています。この学習では環境学習を関連づけ「エコライフ」についても併せて考えていきます。

5年生では「発見 ! 自分たちの高円寺阿波おどり」に取り組みます。高円寺最大の伝統行事である阿波おどりの歴史や魅力を調べるとともに、阿波おどりが続いている理由に迫り、その良さや抱えている問題について調べていきます。実際に踊り手として参加している人も観客として見てきた人もいると思いますが、別の視点から改めて阿波おどりを考えていくことになります。また、5年生では「お米マイスター」を目指して実際に米作りに取り組み、食に関する課題についても考えていきます。

6年生では5年生での学びを拡張し、阿波おどりが抱えている課題を解決する手立てを考え、社会貢献につながる活動を行っていきます。

そして、この高円寺での学びは中学生になっても続きます。

7年生では最初の宿泊行事フレンドシップスクールで他者との関わりを改めて認識し、自分自身の理解を深めていくことを目指し、改めて高円寺のまちを見てみると課題山積です。どのようにアプローチしていくか、なかなか難しいところです。合わせて「職業講話」として高円寺で実際にいろいろな仕事をしている方々から職業についての話を聞きます。実際に知っている会社も知らなかったという事業所もありますが、まちで働く大人からの話に、多くの質問が出されます。

そしてその継続が8年生での「職場体験」です。お世話になる職場はすべて高円寺の事業所です。今年もこんな状況の中、生徒たちを受け入れてくださった方々に心からお礼を申し上げます。多くの生徒がこの体験が心に残る体験であると思う得難い体験をさせてもらっています。

そして、いよいよ最終学年の9年生です。

9年生になると7年生から毎年、運動会と学習発表会で取り組んできた阿波おどりの連のリーダーとして、下級生を引っ張り、今年は6年生と共に取り組むこともできました。実際の高円寺阿波おどりでもボランティアとして会場の準備や、ごみの回収、道案内など様々なことに大学生や地域の方々と共に取り組んでいきます。そして、縁の下から阿波おどりを見ることで、今まで考えてきたまちの課題解決に向けて、実際に行動していきます。

取組のすべてを紹介することはできませんでしたが、2年生から高円寺のまちで学んでくることができるのも、学校支援本部をはじめとしたまちのみなさんの温かさのおかげです。

昨年、今年と十分な活動をすることができませんでしたが、今後とも学園の子どもたちをよろしくお願いいたします。

〈取組事例〉

小中合同引き渡し訓練.pdf

幼小連携子供園応援.pdf

6年生、中学部・学習発表会リハ-サルを見学.pdf

小中合同阿波おどり.pdf

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