H31年度 園便り

3月 笑顔があふれる高井戸西子供園      園長  齋藤 由美

「子どものための子供園」「子どもを大切にする子供園」「子供の笑顔があふれる子供園」を目指して、1年間過ごしてきました。保護者の皆様には、園の教育保育にご理解、ご協力をいただき、本当にありがとうございました。幼児の教育は、園だけではできません。家庭、地域、子供園、みんなで手を携え、力を合わせながら子どものために力を注ぎ、共に成長を目指してこそ、育ちにつながります。高井戸西の保護者の皆様のあたたかな支援にいつも感謝でいっぱいです。

 春には、保育者に手伝ってもらいながら、不安そうに園生活を過ごしていたことり組の子どもたちも、すくすく元気に育ってきました。自分で身の回りのことができるようになり、園の中で、「やってみたい」「おもしろい」と、いろいろな遊びや人、出来事に出会い、自分から遊びに取り組めるようになりました。先日の子ども会では、一人一人がのびやかに役になりきって表現し、学級の友達と一緒に素敵な劇を作り上げることができました。おうちの方に見てもらい、笑顔でいっぱいでした。

 うさぎ組の子どもたちは、一人一人が自分のやりたいこと、思いが出せるようになり、加えて一緒に遊びたい友達、好きな友達ができてきています。友達との関わりが楽しく心地よい反面、友達の中で思いをうまく出せなかったり伝えられなかったりし、葛藤を繰り返してきました。こうした葛藤は、まだ続きます。この葛藤が、必ず人と関わり協同的な活動を進めていく力につながっていきます。3学期には、学級みんなで気持ちを合わせたり、声を合わせたりする楽しさが感じられるようになったうさぎ組。年長組から、様々な園の仕事を引き継いでいく中で、「自分が大きくなるんだ」という自信をもった笑顔で輝いています。

 ぞう組は、5年生との交流、1年生との交流を終えて、「早く1年生になりたい!」という気持ちが高まってきています。残りの園生活の日にちを数えながら、時間を惜しんで友達との遊びに取り組んでいます。一人一人が、自分で、課題や目的をもち、できないことにも自分の内面と対話したり、友達と教え合い力を合わせたりして、遊びや活動に取り組んでいます。友達と過ごす時間が楽しくて笑顔でいっぱい、毎日の保育時間では、足りないくらいです。

 高井戸西子供園の特色でもある園庭の四季折々の変化も十分に感じることができた1年でした。春の桜の花びら、サクランボに始まり、様々な草花、木の実、秋の落ち葉などなど・・・そして先日は、プールにはった大きな氷にも触れることができました。自然の不思議さ面白さ偉大さに夢中になった子どもたちでした。

 泣いたり笑ったり怒ったり、困ったり、頑張ったり乗り越えたりしながら、最後は、いつもたくさんの笑顔を見せてくれた高井戸西子供園の子どもたちです。「あそびがすき ともだちがすき じぶんがすき」な子どもたちに育ってきているのを感じます。

 今年度もあと1か月、ここからさらに、ググっと内面が育っていきます。最後まで、一人一人に丁寧に寄り添い、自信をもって次のステップに進めるよう園生活の一日一日を大切にしてきたいと思います。

3月 ことり組(年少)

 子ども会を経験し、みんなで一緒に表現する楽しさを感じたり、友達と一緒に遊びたい気持ちが強くなってきたりしています。友達との関わりが広がり、自分の思いをたくさん表しながら同じ場で遊ぶ中で、友達と一緒にいることを楽しんでいる姿が見られます。
 今月は好きな遊びを十分に楽しみ、満足感を味わいながら、残りのことり組での生活を楽しんでいきます。また、ぞう組とお別れする寂しさとお祝いする気持ちを感じると同時に、自分たちが進級して新しい部屋で過ごすことや新しい友達が増えることでの不安の気持ちに寄り添い、期待がもてるように過ごしていきます。

3月 うさぎ組(年中)

 誕生会の司会やお休み調べ、モルモットのお世話を年長組から教えてもらっています。入園体験では、小さい子と一緒に遊んであげたり、プレゼントを渡したりして、思いやりをもって関わる姿が見られました。これらの活動を通して、「もうすぐ年長組になるんだ!」「大きくなったな!」と自分たちの成長に嬉しさを感じています。
 今月は様々な行事や取り組みを通して、年長組になる期待を高めていきます。また、大きくなった自分に気付き、自信をもてるようにしていきます。
 修了式では年長組の修了をお祝いする大切な式であることが分かり、いろいろなことを教えてくれた年長組にありがとうの気持ちやおめでとうの気持ちをもって参加できるようにしていきます。

3月 ぞう組(年長)

 子どもたちは、修了式を前に、子供園で楽しかったことや、頑張ったことなどを思い出しながら、友達との遊びや毎日の生活を思う存分楽しんでいます。また、年中組に当番や誕生会の引継ぎをしたり、お別れの歌を歌ったりする中で子供園生活が残り少ないことを感じています。
 修了式への取り組みでは、心を落ち着かせて良い姿勢で話を聞くこと、友達と気持ちを合わせて、自分たちが子供園で大きくなってきたことを言葉や歌にすることなどを繰り返し経験できるようにします。一人一人が、毎日を大切にしながら、みんなで一緒に過ごして楽しかった、みんな大きくなったということを感じながら、自信をもって小学校生活に進めるようにしていきます。

2月 あきらめない心を育てるために       副園長  須田 なぎさ

 1月11日のオリンピアンと遊ぼうでは、柔道63kg級の谷本歩実選手をお招きし、講演会と模範演技、実技指導を行っていただきました。アテネと北京の2回のオリンピックで金メダルを獲得された谷本選手との素敵な出会いに、保護者の方から、たくさんの感想をいただきました。
「迫力のある実技に圧倒されました。」「谷本選手の明るさと子ども一人一人に対する接し方に世界一の優しさと強さの両方を感じました。」「“礼にはじまり礼に終わる”ということを教えてもらい、改めて大切な心だと思いました。」そして、一番多かった感想が、「夢をもつことの大切さ、それに向かって努力することの大切さを教えていただきました。」ということでした。
 谷本選手は、講演の中で、「夢をもち、その夢を実現するためにあきらめないで・・・」と、熱く語りかけてくださいました。高井戸西子供園の子どもたち、そして保護者の方、私共職員も、パワーをいただきました。

 「夢を実現する」ということは、簡単なことではありません。努力しても越えられない壁に突き当たったり、「もうだめだ」とあきらめそうになったりすることがあるかもしれません。そんな時、子どもたちがあきらめずに、夢に向かって頑張れるように、私たちはどのように支えていったらよいのでしょうか。
 
 子どもにとって一番大切なのは、安心して自分のままでいられる拠点があることだと思います。子どもは安心する拠点を基盤に、自立していきます。そして、その拠点は、子どもが困ったときに助けてくれるところになることも必要になります。困ったことに出会ったとき、助けてくれる拠点があることで、子どもは、その困ったことに向かいどうすればいいか考え乗り越えていくのだと思います。
 そして拠点は、ご家庭だけでなく、子供園であったり、これから出会う友達であったりしてよいのです。

 お正月遊びとして、各学年コマ回しに挑戦しています。発達に合わせて、学年ごとに少し練習をするとできるコマを用意しました。初めは、うまくいかないと、なかなか手にせず、違う遊びをする子もいます。そこで、あきらめずにどうすればできるようになるか、保育者はコツを伝えながら挑戦できるように支えていきます。そして、できるようになったとき、「できた〜!」という気持ちに共感し、幼児の自信につなげていきます。
 コマ回しの例は、ほんの一例です。遊びの中で、高井戸西子供園の子どもたち一人一人が、自分に自信をもって生活し、少し難しいことがあっても試したり挑戦したりできるように支えていきます。ご家庭とともに、高井戸西子供園が子どもたちの安心できる拠点となれるように努め、谷本選手のように、瞳をキラキラさせて夢に向かって努力し、あきらめない心をもつ子どもたちを育てていきます。

2月 ことり組(年少)

 他の幼児と同じ動きをしたり、同じものを作ったり持ったりすることに嬉しさを感じ、一緒に遊びたいという思いも見られるようになっています。
 今月は、したい遊びの中でいろいろな動物になりきりながら、自分の思いを動きや言葉で表していけるようにします。また、一緒に遊ぶことが心地よいと感じられるようにし、子ども会では、みんなで同じ言葉を言ったり、歌ったりして、みんなで活動する楽しさが経験できるようにします。
 また、来年度の新入園児を迎えての「入園体験」では、4月から一緒に遊ぶ友達がいることを知り、ことり組の玩具で一緒に楽しく過ごす機会になるようにしていきます。

2月 うさぎ組(年中)

 友達と一緒に遊ぶこと、関わることが楽しくなってきています。自分の思いや考えを伝えたり、友達の気持ちに気付いたりしながら一緒に遊ぶ楽しさが感じられるようにします。年長児からの当番の引き継ぎが始まります。園の仕事を自分たちがしていくことで、大きくなったことを意識できるように支えます。
 また今月は「たかにしコンサート」「入園体験」「お別れ会」など、学級みんなで力を合わせる活動が続きます。コンサートでは、みんなで歌を歌ったり、楽器を鳴らしたりすることを楽しみながら、声や音がそろう心地よさを感じられるようにします。「入園体験」や「お別れ会」などを通して、自分たちでできた嬉しさや自信をもてるようにしていきます。

2月 ぞう組(年長)

 「たかにしコンサート」に向けての取り組みでは、いろいろな楽器に触れ、音色や曲想を感じながら、学級のみんなと気持ちを合わせて合奏をしたり、歌ったりする楽しさが味わえるようにします。また、自分の好きな楽器を選んで繰り返し取り組み、自信をもって演奏する中で達成感や満足感を味わえるようにします。
 子供園生活もあとわずかです。今まで楽しんできたことやできるようになったことなどをみんなで振り返り、心も体も大きくなってきたことを感じ合いながら、修了式に向かえるようにします。
 誕生会や当番の引き継ぎなどで年中組・年少組との関わりも多くなります。相手のことを思いやりながら接したり、関わりの中で自分たちの成長を感じたりすることができるようにし、学級や園の友達とのつながりがより深まるようにしていきます。