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2021.07.25学園だより8月号「文房具のように使おう」

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 先月号では「わくわくしたい」ということで、コロナ禍での学校行事について考えてみました。そんなコロナ禍でもよかったのは一人一台のパソコンが配備されたことだと思っています。あと数年はかかると思っていたことが一気にすすんだことにある意味感謝したい気持ちです。子供たちが自分のパソコンを道具のひとつとして、学校の内外で使うことのできる日がやってきました。

 私が教員になりたてのころパソコンなどはなく、成績処理も電卓とグラフ用紙で5段階相対評価に取り組んでいたのを覚えています。そんな中、先輩の先生が小さなコンピュータを入手し、成績データを一瞬で並びかえたのは驚きでした。その後、日本はもちろん世界でいろいろなPCが発表されてきました。1980年代になると、NECのパーソナルコンピュータPC-9801が登場しました。このデスクトップPCでは今でもWindowsを作っているマイクロソフトのMSDOSなるOS(基本ソフト)を使っていました。一方ほぼ同じころ、MacintoshGUI(グラフィカルユーザーインターフェイス)とマウスでの操作が直感的でわかりやすかったと思ったのですが、学校ではNECを使うことになりました。ハードディスクもなく、フロッピーディスクとDOSのコントロールはコマンドで行います。今でもコマンドを覚えているくらいなので、良く使ったのかもしれません。ワープロや表計算なども便利で、仕事での使用という点では今とほぼ同じようなことができたかなと思います。そして、学校にパソコン教室ができ、20台のパソコンが配備され、2人で1台のパソコンを使った授業ができるようになりました。今までの黒板を使った一斉授業から2人ペアでの個別学習への転換を目指した授業づくりに取り組んできました。当時、CAI(computer assisted instruction)などと呼ばれていたと思いますが、自作の教材で授業をする先生や、プログラミングに取り組んでいる先生もおり、そんな先生方との情報交換が楽しかったのを思い出します。反面、ふだんの授業で普通に行ってきた生徒同士の意見交換がしにくいということもあり、ネットワークを使っての意見交換も行ったりしました。文字だけなのですが、予想外に教室で行うときより多くの意見が出されたのを覚えています。情報交換といえば、パソコン通信も画期的でした。電話回線に接続して、今から思えばなんともかったるい通信ではありますが、電子メールや掲示板などとても便利でした。しかし、なんといっても衝撃的だったのはインターネットで、これで「時間と空間を超えた授業ができる」と言った先生の言葉をよく覚えています。また、1990年頃からノートパソコンも出始めたように思います。今のように小さかったり薄かったりではないのですが、動かせないデスクトップと比べてあちこち移動して使えるようになったのも大きなメリットでした。さらにOSはウインドウズへと進化していきます。Windows95(スタート画面を覚えている方も多いと思います)からはほぼ今のような形となり、こちらもバージョンアップを繰り返してより便利になっています。また、スマートフォンの登場で、今までと同じようなことが手のひらでできるようになっており、こちらはGIGAスクールよりも早く普及しています。この夏休み、タブレットはぜひ「自分の文房具」として使ってみてください。昨年の学校休業期間に紹介した様々なサイトの活用や、自分の興味あること。ドリル、できることは本当にいっぱいあります。

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