令和7年度 園だより

10月 『体を動かすことを楽しむために』 副園長 小森 三奈子

夏が終わり体を動かして遊ぶのにちょうどよい気候となってきたことで、子供園の園庭やホールなどでは、毎日子どもたちが元気いっぱいに体を動かして遊ぶことを楽しんでいます。
先月の園だよりでもお知らせしたとおり、子供園では10月に「不思議の森」をテーマに、運動会を行います。幼児が主体的に体を動かすことを楽しむことができるように先生たちは活動や環境を工夫しています。
始業式に、子供園に不思議な卵が現れました。大事そうに卵を抱えている園長先生の姿を興味津々で見ていた子どもたち。しばらくすると、園内の壁面に卵が現れます。そして、数日後、その卵にひびが入り、やがて卵が割れると、今度は園内のあちこちに恐竜が隠れていて、それを見つけるたびに、子どもたちは嬉しそうに教えてくれました。少しずつ、園内が不思議の森の雰囲気になり、様々な動きが経験できるような環境をつくっていっています。
年少組は、ガオガオザウルスの踊りを学級で楽しんでいたので、恐竜の帽子をつくることができるような材料を用意しておくと、興味をもった幼児から、自分で好きな色を選んでつくりました。できあがるとすぐに被り、恐竜になりきって動くことで、より一層手足を大きく動かす姿やリズムに合わせて踊る姿が見られました。また、ガオガオパーク(サーキット)では、草のトンネルや、岩のジャンプ台、一本橋などを用意しておくと、興味をもった場で繰り返し遊んでいます。何度も経験する中で、這う、跳ぶ、バランスをとって渡るなど、動きがよくなってきています。このように、興味をもったものに満足できるまで繰り返し取り組める環境というのは、幼児期にとってとても大切なことです。
年中組は、不思議の森の虫になって表現や運動遊びを楽しみます。親子競技でも行う玉入れは、「ハチミツを集めよう」というイメージのもとに、力を調整してねらって投げるという遊びを楽しんできたことで、目と手の協調動作や、投げる力と距離感・方向感覚、バランス感覚などが育っています。ハチミツポット(カゴ)の中が見えるようにしたことで、「たくさん入れたい!」という思いをもち、張り切って取り組んでいます。
年長組は、かけっこのように、個々の力を発揮するものだけでなく、つなとりやリレーなど、チームの仲間と力を合わせる競技もあります。つなとりの綱には不思議の森のキノコや葉っぱがついていて、どれを取ろうかチームの仲間と相談して決めて狙いに行きます。勝った嬉しさや負けた悔しさを感じながら、競い合うことを繰り返し楽しむ中で、どのような動きや体の使い方がよいか実際に動く中で体感し、力いっぱい引いたり目標に向かって全力で走ったりする姿は、さすが年長組です。
また、全学年で一緒に踊る体操「ハッピーソング」や各学年の踊りは、曲がかかると思わず体が動いてしまうほど、子どもたちは気に入っていて、腕や足をしっかり曲げたり伸ばしたりするなど、曲に合わせて全身を大きく動かして踊ることを楽しんでいます。
10月4日の運動会では、不思議の森のイメージの中で、一人ひとりが体を動かすことを楽しんでいる様子や
様々な動きを経験している様子を見て子どもたちの育ちを保護者の皆様に感じていただけたら幸いです。あたたかい応援をよろしくお願いいたします。