本日、OECD(経済協力開発機構)が主催した国際的なウェビナーを通じて、「生成AI(人工知能)」と「子どもの創造性」についての最新の研究や議論に触れる機会がありました。テーマは「AIは子どもの創造性を高めるか、それとも奪ってしまうのか?」という、まさに今の教育現場に直結する内容です。
ウェビナーでは、大学教授や研究者が、それぞれの研究成果を交えながら意見を交わしました。中でも印象的だったのは次のようなポイントです。
◆ AIは“便利な相棒”にも“創造性のストッパー”にもなる
生成AIは、たくさんのアイデアを瞬時に出してくれます。しかし、そのまま使ってしまうと、子どもたちが「自分の頭で考える」経験を積みにくくなります。つまり、「頼りすぎ」は創造力を育てるチャンスを失うことになりかねません。
◆ 創造力とは、子どもが“自分のやり方”で考えること
人間の創造性には、「自分の想いや意図に基づいて考える」力が含まれます。AIはたくさんの情報から答えを出せても、「どうしてその答えにしたの?」という思いや気持ちは持ちません。そうした違いを理解したうえで、AIとどう関わるかが大切だという指摘がありました。
◆ “AIとの共同作業”ができる子どもに
例えば、AIから出てきたアイデアをもとに、「自分ならこう変える」と工夫を加えたり、「これは本当に正しいのかな?」と問い直す力。そうした使い方こそが、AI時代に求められる“創造的な学び方”だという意見が多数ありました。
学校としても、AIを一律に「使ってはいけない」とするのではなく、「どう使うか」「どう学びに変えるか」を、子どもたちと一緒に考えていきたいと思います。
まさに今、技術が進化する中で、教育の在り方も問われています。これからの子どもたちが、自分らしく、創造的に、AIと共に生きていけるよう、日々の授業や学びの中に工夫を重ねていきます。

