今朝、校長室にいると、グラウンドから元気な声が聞こえてきました。
声の主は、応援団の子どもたち。今日は練習日ではないはずなのに、聞くところによると、自然とみんなが集まり、練習を始めたとのこと。
校庭に出て、その熱心な様子を近くで眺めながら、「いいなあ」と、思わず心があたたかくなりました。
そして、そんな姿を見ながら、ふとAIのことを考えていました。
今の時代、AIはテキストや画像、アイディアなどを、一瞬で生み出してくれます。
まるで、優秀な秘書が一人一人に付いているような感覚です。
もちろん、時には架空のことや、注意が必要な情報もありますが、それを差し引いても実に頼もしい存在です。
けれども、その秘書が用意してくれたものを、そのまま横流しにしているだけでは、自分の力にはなりません。
大切なのは、それをどう自分の中に取り込み、咀嚼し、自分の言葉や行動としてアウトプットしていけるかどうか。
応援団の子どもたちが、自分たちの意志で練習を重ね、声を張り上げ、汗をかいている姿。
その姿こそが、「身につける」ということの本質なのだと感じました。
経験を重ね、自らの体と心で学び取ったものは、きっとその子の一生の力になるはずです。
そんな思いを胸に、今朝も応援団の様子をしばらく眺めていました。

