手を取り合って

学校全体

本日、教員と保護者を対象とした研修会を行いました。多くの保護者の皆様にもご参加いただき、本当に心に響く時間となりました。

講師としてお越しいただいたのは、杉並区立済美養護学校の川上康則先生。先生の語り口は柔らかく、温かく、そして何より参加者一人一人の心に静かに、しかし確かに届くものでした。

冒頭に紹介された「人の意欲の扉は内側からしか開かない」という言葉に、皆が大きくうなずきながら耳を傾けていました。子どもたちが意欲を持って学ぶには、外から押し開けるのではなく、内側から自ら開きたくなるような関わりが大人に求められている。

その鍵となるのが「安全基地」の存在です。「安全基地とは、場所ではなく人の役割」と語る川上先生。子どもに「できるよ」「やってごらん」と背中を押し、そして失敗しても「ここに戻ってきていいんだよ」と言える存在。そんな大人でありたいと、改めて思いました。

先生の話の中で特に印象的だったのは、「研修や授業は温泉のようなもの」というたとえでした。

> 温泉につかると「あったかいなぁ、効きそうだなぁ」と感じるけれど、やがて冷めてしまう。でも何度もつかるうちに体質が変わっていく。今日感じた温かさも、いずれは薄れてしまうかもしれないけれど、何度でも思い出して、自分の関わり方を見直すことが大切なんです。

この言葉は、私たち大人にも深く沁みました。目の前の子どもの言葉や行動に一喜一憂するのではなく、その奥にある「まだ言葉になっていない感情」や「助けを求めるサイン」に気づけるように。日々、関わり方を丁寧に、柔らかく見直す姿勢を大切にしていきたいと思います。

今日の研修は、ただ知識を得るだけではなく、保護者と教職員が共に「子どもの心の育ち」に向き合う仲間であることを実感できた貴重なひとときでした。

ご参加いただいた皆様、そして川上先生、本当にありがとうございました。

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