皆さま、本日はお忙しい中、特別支援教室の保護者会にお集まりいただき、ありがとうございます。
今日は、少し私の子どもの頃の話から始めたいと思います。
私が小学生のとき、よく一緒に遊ぶ友達がいました。小学1年生の頃、ちょうどファミコンが発売された時期で、互いの家を行き来しながら夢中で遊んだことを今でもよく覚えています。小学校も中学校も同じ部活で、高校は別々になりましたが、それでもときどき会って遊ぶ、そんな気の置けない友達でした。
その友達は、背がとても小さく、クラスでも一番前に並んでいました。よくちょろちょろ動き回っては先生に叱られ、泣いていた印象があります。ある日、ゴルフボールでキャッチボールをしていて、おでこに当たり、血が吹き出すような大怪我をしたこともありました。
今の私が校長としてその子を見たら、「ちょっと気になる子だな」と思ったかもしれません。
でも、当時の私はまったくそんなことは思わず、ただ仲の良い友達の一人にすぎませんでした。
中学生になる頃には自然と落ち着き、今は自動車修理の仕事をしています。うちの両親が車のことで相談するなら、必ず彼のところに行きます。勤務先が変わっても、ずっと彼を頼りにしています。東日本大震災のときには、真っ先に私の実家の両親を心配し、安否を確認してくれました。
何が言いたいかというと
大人が気にするほど、子どもたちは気にしなくてもいいのかもしれない、ということです。
今は研究や医療が進み、いろいろなことが分かる時代です。それは素晴らしいことですが、分かりすぎるがゆえに、「これも気をつけなければ」「あれも心配だ」と思いすぎてしまうことがあります。もちろん、支援が必要な子や家庭が救われるのはとても大事なことです。しかし、必要以上に気にしすぎることで、かえってマイナスになってしまうのは本末転倒だと感じます。
本日は、小池先生から、子どもたちの成長や関わり方について、たくさんのことを学んでいただければと思います。
それでは、小池先生、本日はどうぞよろしくお願いいたします。

