卒業式 校長式辞

学校全体

春薫るこの佳き日に、新たな旅立ちを迎えられる卒業生の皆さん。

これまでの皆さんの努力と成長を、心からお祝い申し上げます。

6年前、皆さんが小学1年生だった頃、体よりも大きなランドセルを背負い、親御さんも様々な心配をしながら、学校に通わせていたと思います。今では、こんなにもたくましく成長し、頼もしい最高学年として松ノ木小学校の令和5年度を支えてくれました。スポーツフェスティバルで5年生と一緒にカッコよく踊っていたあの姿、南伊豆移動教室でたくさんのきれいな星を見たあの夜、6年生を送る会で見せた優しくも凛々しい姿、6年間の学校生活で過ごした様々な経験が、皆さんをこの場所へと導いています。

今日、皆さんにお話したいことは、1月の始業式の話と同じになりますが、今年の干支、龍、ドラゴンのお話です。

今年の干支、龍を国旗にしている国、ブータンのワンチュク国王が、東日本大震災の際に、被災した子供たちに向かって語っていました。

「龍を見たことがある人はいますか。龍は、君たちそれぞれの心の中にいるんです。その龍は、喜びも悲しみも楽しさも怒りも、君たちの目の前に起こるすべての経験を食べて、強くたくましく成長していきます。大切なのは、自分の龍をコントロールすること、鍛えることです。」と。

皆さんがこれから向かう未来に、どんなことが起こるかは誰も分かりません。辛く悲しいことが起こるかもしれないし、楽しく嬉しいことが起こるかもしれません。もしかするとそれが交互に起こるかもしれません。どんな未来であっても、君たちの龍はその経験を食べて成長していきます。どんなことが起ころうと、その龍とともに生きていくんです。どんな龍に育てたいか、どんな経験をしていくか、それは自分で決めることです。自分に責任を持ち、自分が選択し、自分が思い描く未来のために、どのような行動をしていくか、周りの人が決めるのではなく、自分自身が決めていくのです。未来は自分で描くもの。自分の未来を自分で切り開いていってほしいと思います。

最後になりますが、保護者の皆様、お子様のご卒業、誠におめでとうございます。温かく見守り、松ノ木小も含め、支えてきていただいたことに、心から感謝申し上げます。これからも、松ノ木小の子供たち、地域の子供たちの成長を温かく見守っていただき、ご支援ご協力を賜りますようお願いいたします。

結びになりますが、卒業生一人一人の龍が、強くたくましく育ち、またどこかでお会いできることを楽しみにし、その前途に幸多きことを祈念し、式辞といたします。

令和6年3月23日

杉並区立松ノ木小学校

校長 笠原 秀浩

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